患者様と接する際には、態度や表情だけでなく、言葉遣いでも好印象を持ってもらえるように意識しなければいけません。
また、正しい言葉遣いには、尊敬語や謙譲語などを使い分けることだけでなく、患者様やその家族を正しい呼び方で呼ぶことも含まれます。
今回は、具体的にどのように呼べば良いのかについて解説します。
患者様の正しい呼び方について
患者様に話しかける際は、しっかり目を見ながら、「〇〇さん」とできる限り名前を呼ぶことが望ましいです。
こうすることで、「名前を覚えてくれている」と思ってもらうことができ、イメージアップにつながります。
ちなみに、名前を呼ぶ以外で患者様本人のことを指す言葉には、「あなた様」や「そちら様」などがありますが、こちらはよそよそしさが強いため、使用しないことをおすすめします。
また、同じような理由で「患者様」「患者さん」も使用するのは控えてください。
患者様の両親の正しい呼び方について
患者様が未成年の場合などには、両親が付き添いで来院していることも多いです。
このような場合に、両親のことを呼ぶ際には、以下の言葉を使用しましょう。
呼び方 | |
父親 | お父様 |
母親 | お母様 |
ちなみに、両親が二人とも訪れている場合には、まとめて「ご両親」と呼ぶこともあるかと思いますが、お父様、お母様とそれぞれ別々に呼ぶ方が、1人1人としっかり接していることをアピールできる可能性があります。
患者様のパートナーの正しい呼び方について
クリニックに訪れる患者様の中には、夫婦のいずれかが診察を受け、もう一方が付き添いで来院しているという方もいます。
このようなケースで、患者様のパートナーを呼ぶ際には、以下のような呼び方を心掛けましょう。
呼び方 | |
夫 | ご主人様 |
妻 | 奥様 |
また、患者様の夫は「旦那様」と呼ぶことも可能ですが、現代では”旦那”という言葉にカジュアルな印象を受ける方が多いため、極力リスクを排除したいのであれば、最初からご主人様と呼ぶのが賢明です。
患者様の祖父母の正しい呼び方について
患者様の祖父母が付き添いで来院している場合などには、以下のような呼び方が望ましいです。
呼び方 | |
祖父 | おじいさま、ご祖父様 |
祖母 | おばあさま、ご祖母様 |
ちなみに、祖父母の方の中には、非常に年齢が若い方もいます。
このような方は、「おじいさま」「おばあさま」という呼び方に慣れていない可能性があるため、患者様の両親も一緒に訪れている場合などには、「ご主人様(奥様)のお母様(お父様)」と呼ぶことも検討してください。
【番外編】患者様との会話で使用したい丁寧語
患者様やその家族と接する際には、正しい呼び方を心掛けるだけでなく、会話の節々に正しい丁寧語を散りばめていくことが大切です。
細かいことではありますが、以下のような言葉を適宜使用することで、「言葉遣いが綺麗」「丁寧に対応してくれる」という印象を持ってもらいやすくなります。
普段の言い回し | 丁寧語 |
私 | わたくし |
私たち | わたくしども |
自分のクリニック | 当院 |
あっち、こっち | あちら、こちら |
今日 | 本日 |
明日(あした) | 明日(あす、みょうにち) |
この前 | 先日 |
すぐ | さっそく |
今 | ただ今 |
ちょっと | 少々 |
一応 | 念のため |
じゃあ | では |
さっき | 先ほど |
あとで | 後ほど |
これらの丁寧語は、普段家族や友人などと話すときには基本的に出てこない言葉です。
そのため、クリニックの現場において、患者様と会話をする際、意識して使用しなければ、なかなか身に付きません。
まとめ
ここまで、患者様やその家族の正しい呼び方について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
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院内の問題が顕在化しているにもかかわらず、なかなか打つ手がなかったり、リソース不足に悩んでいたりするクリニックは、ぜひ活用することをおすすめします。