医療現場の最前線で勤務するのは、豊富な専門知識と高いスキルを持った医療従事者の方々です。
しかし、どれだけ優れた人材であっても、人間である以上、ミスをすることはあります。
今回は、医療現場における仕事のミスと、“コミュニケーション能力”の関係について詳しく解説しましょう。
ミスの原因として挙げられがちな要素について
一度も仕事のミスを犯さず、生涯働き続ける方など存在しません。
ベテランとされる医療従事者の方でも、最初は当然新人であり、失敗を重ねながら現在の地位を築くに至っています。
しかし、仕事のミスはできる限り少なくするに越したことはありません。
特に医療現場は、1つのミスが患者様の命に関わったり、多くの関係者の方々に迷惑をかけたりする世界です。
そして、医療機関では、同じ過ちを繰り返さないよう、失敗した原因を洗い出す作業が行われますが、このときには以下の原因が挙げられるケースが多いです。
・知識不足
・経験不足
実は、上記は直接的なミスの原因ではありません。
本当の原因は、“コミュニケーション能力不足”なのです。
コミュニケーション能力不足が仕事のミスを招くワケ
例えば、何十年も医療機関に勤務し、治療や接遇のいろはを知り尽くしている医療従事者の方がいるとしましょう。
このような方が、1人で行う業務において、初歩的なミスをすることは考えにくいです。
しかし、医療現場には、医療従事者1人で成立する業務がほとんどありません。
その多くが、複数の医師や看護師と連携して行う業務です。
つまり、優秀な人材であっても、コミュニケーション能力がなく、他のスタッフと連携が取れない場合、ミスが発生する可能性は大幅に上がってしまうということです。
もちろん、コミュニケーション能力の不足で発生する連携ミスは、医療機関全体の信頼度を下げてしまうことにも繋がります。
コミュニケーション能力をアップさせるには?
コミュニケーション能力をアップさせるためには、医療従事者の方1人1人が意識的に行動しなければいけません。
具体的には、以下のようなことを実践しましょう。
・コミュニケーション能力が高い人から学ぶ
・メディアから学ぶ
コミュニケーション能力が高い人から学ぶ
同じ医療現場にコミュニケーション能力が高い方がいる場合は、まずその方の良いところを吸収することを考えましょう。
以下のポイントを観察し、真似することができれば、おのずとスタッフ同士の連携は取りやすくなります。
・どのように上司、部下に声をかけているか
・御礼やビジネスメールにおいて、どのような言葉遣いをしているか
・話が面白い人が、どこから話題を仕入れているのか
・説得力がある人が、どのような構成で話をしているか
・信頼が厚い人が、どのような口調で話しているか など
もちろん、傍からコミュニケーション能力が高い方を観察するだけでなく、直接本人にアドバイスを求めても構いません。
メディアから学ぶ
あらゆるメディアから、コミュニケーション能力を身に付けるという方法もあります。
参考にすべきメディア、そちらから得られる能力は以下の通りです。
参考にすべきメディア | 得られる能力 |
討論番組 | ・議論の進め方 ・ファシリテーターの技術 ・説得力のある話し方 など |
お笑い番組 | ・切り返しの上手さ ・笑いの起こるタイミング ・話のテンポ、構成 など |
落語 | ・人を引き付ける話し方、表情、表現力 など |
まとめ
仕事のミスにおける本当の原因は、知識や経験、技術不足ではなく、コミュニケーション能力不足にあります。
それをスタッフ1人1人が理解しなければ、患者様に安全な医療を提供できませんので、注意しましょう。
もし、正式に能力アップの機会を設けたいという医療機関があれば、知識が豊富なコンサルタント会社に依頼することをおすすめします。
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