クリニックでは、直接患者様と顔を合わせて話すだけでなく、電話越しに話をする機会も多いです。
そのため、従業員は患者様に不快な思いをさせないよう、正しい電話応対の手順を身に付けておく必要があります。
ここからは、具体的な手順と各項目のポイントについて解説したいと思います。
クリニックにおける電話応対の正しい手順
患者様からの電話に対し、クリニックの従業員は以下のような流れで応対するのが理想的です。
・ベルが鳴ってから3回以内に応対する
・クリニック名を名乗る
・相手方の確認
・挨拶
・用件を聞く
・復唱する
・名前を名乗る
・挨拶
・静かに受話器を戻す
ベルが鳴ってから3回以内に応対する
クリニックの電話が鳴ったら、ベルが3回コールするまでに応対することを心掛けてください。
もし、4回以上鳴らせてしまったのであれば、必ず第一声で「お待たせしました」と伝えなければいけません。
クリニック名を名乗る
電話に出た後は、まず「はい、〇〇クリニックでございます」とクリニック名を名乗ります。
このとき、患者様にクリニック名がうまく伝わっていない場合、「〇〇クリニックさんですか?」と質問させてしまうことになりかねないため、ハッキリと発音することを心掛けてください。
相手方の確認
患者様から、「〇〇クリニックに通わせていただいている者です」などと返答があった場合には、「お名前をお願いいたします」と伝えます。
また、このときには同性の他者と間違えないように、必ずフルネームで確認します。
挨拶
患者様の名前を聞いた後は、ここで一度挨拶を挟みます。
具体的には、以下のような言葉をかけ、通院歴が長い患者様に対しては、特に親しみを込めて声をかける必要があります。
・ご無沙汰しております
・その後いがかですか など
用件を聞く
患者様から用件を聞き出します。
「いかがなさいましたか」「ご予約でいらっしゃいますか」などと質問し、以下の5W2Hを意識してメモを取ります。
詳細 | |
When(いつ) | 予約時間、来院時間など |
Where(どこで) | 来院時に訪れる部屋など |
Who(誰が) | 患者様の名前など |
What(何を) | 痛む箇所など |
Why(なぜ) | 痛みが出た原因など |
How(どうやって) | 患者様の応急処置の方法など |
How much(いくらで) | 治療費、患者様の希望予算など |
復唱する
患者様から用件を聞いた後は、メモを頼りにその内容を復唱します。
「確認致します。○○でお間違いないでしょうか」「〇〇さんの予約は、〇日の〇時で承りました」などと声をかけ、患者様に確認してもらいます。
名前を名乗る
用件の確認もすべて完了したら、「本日は私、〇〇が承りました」と、従業員自身の名前を伝えます。
こうすることにより、安心感を与えるだけでなく、患者様が再度話した内容について確認したいときなどに、スムーズに取り次ぐことができます。
挨拶
ここで、もう一度患者様に対する挨拶を行います。
「気を付けてお越しください」「お電話ありがとうございました」といった温かさが伝わる一言を添えることで、クリニックに対して良い印象を持ってもらうことができます。
静かに受話器を戻す
患者様との会話がすべて完了したら、「失礼いたします」と伝えます。
また、受話器を戻す際は、患者様が切ったことを確認し、静かに戻すことを意識してください。
電話応対の姿は、クリニックの待合室などにいる患者様が見ていることもあるため、誰に見られても恥ずかしくないように配慮しなければいけません。
まとめ
ここまで、クリニックにおける具体的な電話応対の手順、各項目のポイントについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
従業員における接遇の意識を高めたいクリニックは、一度3up Projectを活用してみてください。
3up Projectでは、医療に関する100以上のチェック項目をベースに、クリニックの従業員教育を行うことで、人間性やおもてなしの心、クリニックにおける組織力まで向上させることができます。