クリニックの従業員が意識すべきスキル“NURSE”について

コミュニケーションのこと

クリニックの従業員は、日々さまざまな患者様と接する機会があるため、高いコミュニケーションスキルを身に付けなければいけません。

また、患者様とコミュニケーションを取る際に意識したいスキルとして、“NURSE”というものが挙げられます。

ここからは、NURSEの概要や詳細について解説したいと思います。

NURSEの概要

NURSEとは、クリニックにおいて従業員が患者様の感情表出を促進するためのコミュニケーションスキルです。

こちらを意識することにより、患者様やその家族の意思や感情を意図的に聞くことができます。

また、NURSEは以下の要素で構成されています。

N Naming(命名)
U Understanding(理解)
R Respecting(承認)
S Supporting(支持)
E Exploring(探索)

Naming(命名)

Naming(命名)は、患者様の感情にどういったことが起きているのかに注目するため、具体的な形容詞を用い、感情を命名するというものです。

具体的には、患者様の言葉をよく聞き、「あなたの感情はこういったものですね」ということを伝えます。

例えば、以下のような言葉のかけ方が該当します。

・「痛みが辛くてイライラされているようですね」
・「少し気がかりなことがあるようですね」 など

Understanding(理解)

Understanding(理解)は、患者様の感情的な反応について、理解できることを言葉で伝えるというものです。

患者様の困難な状況、感情を敏感に察知し、受け入れることで、良い関係の構築につながります。

具体的には、以下のような言葉をかけることが当てはまります。

・「そのような経験をされて、さぞ辛いでしょう」
・「そう感じるのも当然でしょう」 など

Respecting(承認)

Respecting(承認)は、患者様の感情だけでなく、姿勢や態度、人格や対処方法などについて、称賛するというスキルです。

NURSEを構成する要素の中でも、もっとも難易度が高く、特に意識的に取り組まなければいけないとされています。

例えば、病気と闘ってきた患者様に対し、以下のような言葉をかけることで、患者様に良い印象を持ってもらうことができます。

・「そのような辛い病気があるにもかかわらず、今まで頑張って治療を続けてきて、その上他の身の回りのことまですべてこなしてきたなんて、すごいですね」 など

Supporting(支持)

Supporting(支持)は、「私はあなたを援助したい」ということについて、患者様に明確に伝えることをいいます。

また、こちらは患者様だけでなく、同じく辛い思いをされている患者様の家族にも、以下のような言葉にして伝えるべきです。

・「困ったことがあれば何でもおっしゃってください」 など

Exploring(探索)

Exploring(探索)は、患者様の話の内容、感情に焦点を当て、質問をすることにより、関心を持っていくというものです。

また、このような行動は、患者様のことを理解できるだけでなく、患者様に「よく見てくれている」「気にかけてくれている」といったイメージを持ってもらうこともでき、こちらはいずれ信頼感につながります。

例えば、以下のような質問をすることが該当します。

・「その症状のせいでどのように困ってらっしゃるのか、良ければもう少し詳しく教えていただけますか?」 など

クリニックの従業員がNURSEを身に付けるには?

クリニックの従業員がNURSEを身に付けるためには、上記の項目について理解した上で、院内においてロールプレイングを実施することが望ましいです。

ロールプレイングでは、意識的にスキルを使用することもできますし、患者様役を経験することにより、「このように言われたら患者様はどう思うか」ということを体験することも可能です。

まとめ

ここまで、クリニックの従業員が意識すべきNURSEについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

3up Projectは、クリニックの従業員における接遇能力をアップさせる教育・育成・ホスピタリティ向上プログラムです。

数々の医療機関において、職場環境を改善した実績もあるため、従業員のモチベーションやスキルがなかなか上がらないというクリニックは、ぜひ活用してください。

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