皆さんは、“コミュニケーション”という言葉に対して、どのような認識を持っていますか?
おそらく多くの方が、“言葉や意見を人に伝えること”、“自分のために必要なもの”という風に考えているでしょう。
しかし、医療現場においては、コミュニケーションの意味合いが少し変わってきます。
詳しく解説しましょう。
医療現場におけるコミュニケーションとは?
医療従事者など、専門職の方は豊富な知識や経験を持ち合わせています。
これらを合わせたものが“スキル”であり、スキルは“自分のために必要なもの”と言って良いでしょう。
しかし、コミュニケーションはそうではありません。
例えば、自身の意見をうまく伝えられない医療従事者の方がいるとしましょう。
このとき、“思っていることを伝えないと、自分の業務や人間関係に影響が出る”と考える方が多いですが、こちらは決して正しい考え方とは言えません。
医療現場では、患者様の情報をチームで共有し、意見交換をした上で治療やケアに活かすことが大切であり、もちろんこの作業にはコミュニケーションが必要です。
つまり、医療現場におけるコミュニケーションとは、“自分のために必要なもの”ではなく、“患者様や他のメンバーのために必要なもの”だということです。
意味 | |
一般的なコミュニケーション | ・気持ちや意見などを、言葉を通じて相手に伝えること
・自分の業務や人間関係に影響を与えないために必要なもの |
医療現場におけるコミュニケーション | ・患者様の情報をチームで共有し、治療やケアに活かすためのもの
・患者様、他の医療従事者のために必要なもの |
コミュニケーションにも種類がある
医療現場におけるコミュニケーションは、患者様や他のメンバー、つまり医療機関に関わる方全般のために必要なものです。
そして、こちらにはいくつかの種類があります。
例えば、以下のようなことは、どちらもコミュニケーションに該当します。
・重要な情報を素早く上司やメンバーに報告ためのコミュニケーション
・患者様と1対1の関係をうまく作るためのコミュニケーション
医療従事者の方は、1つでも自身が得意なものを見つけ、少しでも医療機関に貢献することを考えなければいけません。
もちろん、医療機関におけるリーダーは、各メンバーの得意なコミュニケーションを見つけ出し、きちんと評価しなければいけません。
コミュニケーションがなければ良い選択はできない
例えば、大病を患ったり、大ケガを負ったりして入院している患者様は、どのようなことを望んでいると思いますか?
おそらく多くの患者様は、早く自宅に帰ることを望んでいるでしょう。
しかし、このとき医療従事者の方は、とにかく早く家に帰すことばかり考えてはいけません。
患者様が退院し、家に帰るということは、介護など家族の負担が増えることにも繋がります。
つまり、早く家に帰すことが、すべての方にとってプラスであるとは限らないということです。
このように、患者様1人1人の考え方や家庭環境などを把握し、医療従事者として良い選択をするためには、コミュニケーションが必要です。
普段からチームや患者様と情報、意見を共有し合っていれば、より多くの方が幸せになる選択をしやすいですし、医療現場で働くことの充実感や達成感も味わえるでしょう。
もちろん、患者様が治療を受けるときも、同様に上記のコミュニケーションが必要になります。
コミュニケーションを取らず、すべての患者様が“成功率の高い治療のみを望んでいる”などと判断してはいけません。
まとめ
医療現場において、コミュニケーションとは果たしてどのようなものなのかについて解説しました。
医療従事者の方は、自分のためではなく、患者様やチームのメンバーのためにコミュニケーションを身に付け、駆使していきましょう。
もし、コミュニケーションについて改めてスタッフに学ばせたいという医療機関があれば、コンサル会社の研修などを受けることをおすすめします。
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