クリニックのチームビルディングでは、適宜ワークショップを導入し、チームの結束力を高める必要があります。
また、そんなワークショップの1つに、“チェックイン”というものが挙げられます。
ここからは、チェックインの概要や方法、実施することで得られるメリットなどについて解説したいと思います。
そもそもワークショップとは?
クリニックのチームビルディングに必要なワークショップとは、体験型の講座を指す言葉です。
具体的には、参加者が自主的に取り組みやすい場で、ファシリテーターの進行に従って課題の解決を目指します。
チームビルディングでは、主にチーム内のコミュニケーションを活性化させるため、目標達成を目指すために必要なスキルを身に付けるためなどに用いられる手法です。
チェックインについて
チェックインは、簡単にいうと、メインの業務が始まる前に、メンバーが今感じていること、思っていることを率直に話し、共有するワークショップです。
日常生活においても、ホテルでの宿泊手続き、空港での搭乗手続きなどにおいて馴染みのある言葉かと思いますが、意味はこちらのチェックインと同じです。
つまり、「この場に入ります」「今から私はこの空間で過ごすメンバーです」ということを、互いに認識するためのやり取りだということです。
チェックインの方法について
クリニックのチームビルディングで用いられるチェックインは、非常にシンプルな方法で進められます。
最初に、話し合いを効率的に進めるファシリテーターが、メンバーの1人に質問を投げかけます。
こちらに対し、メンバーは率直に答えるというだけです。
返答については、ポジティブな内容でも、ネガティブ名内容でも構いません。
また、ファシリテーターの質問内容については、主に以下のようなものが挙げられます。
質問内容 | 予想される返答 |
「今の気持ちは?」 | ・「楽しみです」 ・「緊張しています」 など |
「今日の業務に期待していることは?」 | ・「メンバー同士が協力し効率良く進むことです」 など |
チェックインを導入することのメリット
クリニックのチームビルディングにおけるチェックインは、その場に主体的に参加できるよう、心理的安全性を高める時間です。
特に、チームビルディングの形成期などでは、お互いのことを知らないメンバーがほとんどであり、多くのメンバーが緊張状態になっています。
このような状況でチェックインを行うことにより、言葉を発したり、身体を動かしたり、他のメンバーの顔を見たりすることができるため、ある程度緊張はほぐれます。
また、業務や会議が始まったとき、人は興奮状態になることがありますが、チェックインには、一度客観的になり、「これから何をすれば良いのか」ということをメンバーに考えさせる効果もあります。
併用すべきチェックアウトについて
クリニックが、ワークショップの一環としてチェックインを採り入れる場合、チェックアウトも併用すべきです。
こちらは、1日の業務の内容、成果を振り返り、得られた学びを各メンバーが言葉にしたり、その時点で感じている気持ち、業務ではうまく言えなかった発言を受け入れたりする時間です。
進捗が見られた業務を“行ったまま”の状態にせず、数分でも振り返りの時間を設けることにより、次回以降の学びやモチベーションの向上につながる可能性があります。
まとめ
ここまで、チームビルディングにおけるワークショップの1つであるチェックインについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
特にコストや手間をかけずに導入できるワークショップに関しては、積極的に導入することが望ましいです。
また、よりメンバーの能力や主体性を育てたいというのであれば、医療機関に特化した育成プログラムである3up Projectの活用も視野に入れるべきです。