チームビルディングを円滑に進めるには、院長先生がさまざまな工夫を行い、クリニックやメンバーにとって良い環境を整える必要があります。
また、そのときに用いられるのが“インターベンション”であり、こちらはあらゆる場面で必要なものです。
今回は、インターベンションの概要や種類などについて解説します。
インターベンションの概要
インターベンションとは、間に入ること、介入することを意味する言葉で、ビジネスの現場では、組織に対して行うさまざまな実行施策を指しています。
必ずしもそれが解決策になるかどうかはわからないものの、解決につながる可能性がある施策という意味で用いられます。
ちなみに、同じような意味の言葉にソリューションというものがありますが、こちらは実際に問題解決につながるインターベンションを指しています。
インターベンション | 解決につながる可能性がある施策 |
ソリューション | 直接問題解決につなげるための施策 |
つまり、インターベンションは、チームに変革をもたらすために、良いと思うものを積極的に導入することが大切だということです。
チームビルディングにおけるインターベンションの種類
クリニックのチームビルディングで用いられるインターベンションには、主に以下のような種類があります。
・構造的インターベンション
・タスクに関わるインターベンション
・人に関わるインターベンション
それぞれどのような内容なのか見てみましょう。
構造的インターベンション
構造的インターベンションは、その名の通り組織の構造に着目したインターベンションです。
クリニックのリーダーである院長先生は、組織を有機的に平等にすることを重視し、組織構造を再構築したり、新しい報酬システムを導入したりして、組織文化の変化に取り組みます。
こちらは、チームビルディングにおいては初期段階から導入しなければいけません。
このような介入が、チームビルディングの効率性、メンバーのモチベーションなどをアップさせることが期待できます。
タスクに関わるインターベンション
タスクに関わるインターベンションは、チームビルディングのメンバーが行う業務、業務遂行時のプロセスやツールの変革に着目し、再設計やシステムの導入などを実施するものです。
こちらも、生産性やモチベーションの向上につながる取り組みであり、継続的かつ定期的に介入することにより、クリニックに対する患者様の評価もアップする可能性があります。
人に関わるインターベンション
人に関わるインターベンションは、メンバー同士のコミュニケーション、意思決定、問題解決プロセスを通して、メンバーの態度や行動を変革するというものです。
例えば、メンバーの傾聴スキルを改善させ、他のメンバーへの感情移入の能力を高めることができれば、対立が起こりにくく、チームの団結力は高まることが予想されます。
また、メンバー間の見解の相違を発見し、解決するために、アンケート式の調査技法を導入したり、業務プロセスに関して発生する個人間の問題を診断し、解決したりすることも、人に関わるインターベンションの一環です。
ちなみに、チームビルディング自体が、クリニックの人に関わるインターベンションという考え方もありますが、ただ単にチームを結成するだけでは、メンバー間の団結力を高めることはできません。
まとめ
ここまで、チームビルディングに必要なインターベンションの概要や種類などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
当初の計画通り、最後の目的までスムーズにチームビルディングが機能するということはなかなかありません。
そのため、今回解説したインターベンションや、3up Projectを始めとするアウトソーシングの取り組みにより、軌道修正を図りながら、着実に目的に向かっていくことが大切です。