なぜ、コミュニケーション力は本を読むだけでは向上しないのか?

コミュニケーションのこと

ビジネスの現場で“コミュニケーション力”は、欠かせないスキルの1つです。

これは、対人的やり取りにおいて互いの意思疎通をスムーズにはかる能力ですが、その不足を本で補う方もいるでしょう。

しかしコミュニケーション力は、本を読むだけで向上するものではありません。
一体、何故でしょうか?

本を読むだけではコミュニケーション力が向上しない理由

巷では、“コミュニケーション力が上がる話し方”といったような、ビジネスに役立てる為の本が数多く販売されています。

しかし、これらの内容を頭にインプットできたとしても、簡単にスキルアップには直結しません。

その理由としては、以下の事柄が挙げられます。

・摩擦の解消方法がわからないから
・バランス感覚が身についていないから

摩擦の解消方法がわからないから

ビジネスの現場で、接する相手の選択は困難です。

例えば、上司や同僚、部下はもちろん、顧客に関しても、どのような人物と対峙するかは、巡り合わせによって決定します。

よって、“価値観が合わない”、“温度差がある”というような感覚のズレ、いわゆる“摩擦”は頻繁に生じます。

人によって考え方は異なる為、こちらは致し方ありません。

もちろん、摩擦を解消する方法を把握できれば、大きなスキルアップにつながるのですが、残念ながらビジネス本には、そこまで細かく解消方法が記載されていない事が一般的です。

その為、本で吸収したノウハウを活かせず、実務的な能力アップにつながらないという事は、往々にしてある事です。

バランス感覚が身についていないから

本に記載されている情報には、当然ビジネスの現場で活かせるノウハウに関する事も含まれています。

しかし、それらを活かすための“バランス感覚”が身についていなければ、いくら本を読んでもコミュニケーション力は向上しません。

例えば、スポーツに例えて考えてみましょう。

サッカーやゴルフ、野球といったスポーツを生業とするアスリートは、実際に身体を動かし、細かいバランス感覚を身に付けます。

これらの感覚は、中々言葉で表現できませんし、教えようと思っても教えられません。

アスリートの中にも成功する方と挫折を味わう方がいるのは、このバランス感覚を身に付けるのが非常に難しいからです。

そして、こちらはコミュニケーションでも同じ事が言えます。

どれほど本を読んでも、普段から業務上接する方と話したり、考えを理解しようとしたりして、バランス感覚を身につけなければ、ノウハウを発揮する事ができません。

コミュニケーション力を向上させるトレーニング法

本で読んだ知識を中々活かせないという方は、以下のようなトレーニングを実施してみましょう。

①積極的に話しかける
②短時間で自己紹介をする
③ノンバーバル表現を磨く

①に関しては、コミュニケーション力を向上させるにあたっての基本的なトレーニング法になります。
上司や部下などに話しかける回数を増やせば、自然とスキルは向上しますし、コミュニケーションを取る事に対しての恐怖心も克服できます。

②については、2分間で自己紹介ができるよう、一度練習してみましょう。
こちらのトレーニングを行う事で、以下のようなスキルを習得できます。

・話題作り
・文章の構成
・自身の表現力

③の“ノンバーバル表現”とは、非言語によるコミュニケーションの手段をいい、こちら話す内容に加える事で、相手は良い刺激を受けながら話を聞いてくれるでしょう。

余談ですが、言語を使用するコミュニケーションは“バーバル表現”といい、ノンバーバル表現とは以下のような違いがあります。

該当する表現方法
バーバル表現 ・言葉を発する

・耳で言葉を聞く

・文章を読む など

ノンバーバル表現 ・視線を送る

・表情から読み取る

・ジェスチャーで伝える など

まとめ

とにかく多くのビジネス本を読み、コミュニケーション力を向上させようと考えている方は、一度その考えを改める事をお勧めします。

本を読む事よりも大切な事は、少しでも摩擦を解消する事、バランス感覚を身につける事です。

従業員全体のコミュニケーション力を向上させたいという企業は、コンサル会社などのプロに相談する事も考えましょう。

また、弊社は医療総合コンサルティング会社で御座います。

BSC(バランス・スコアカード)を使ったコンサル戦略で、多角的にクリニック経営をサポートさせて頂きます。

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