チームビルディングにおける変容学習の導入方法

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クリニックのチームビルディングを構成するメンバーは、最初から優秀な人材が揃っているとは限りません。
他のメンバーと比べて、スキルや知識、経験が劣っているメンバーは少なからず存在するものです。
今回は、そんなクリニックのチームビルディングにおいて、変容学習を導入する方法について解説します。

変容学習の概要

変容学習とは、メンバー自身の考え方や行動を変えていくための学習のことをいいます。
こちらは、アメリカの教育学者であるJ・メジロ―が提唱したものです。

大人は誰しも、過去の経験から形成されたフレームワークに基づいて思考、行動していて、その枠が強固であるほど、視野が広がりにくくなってしまいます。

変容学習は、こちらの枠を壊し、メンバー自身を変容させることを目的にしています。

チームビルディングにおける変容学習の導入方法について

クリニックのチームビルディングにおいて、変容学習を導入するためには、以下のようなプロセスが必要です。

初期プロセス前提の問い直し
中盤プロセス振り返った結果の問い直し
終盤プロセス前提の源と結果の問い直し

前提の問い直し

メンバーから見た上司や部下、または同僚との関係性や、クリニックを取り巻く環境の変化などをもとに、メンバー自身が自身の思考、行動を見つめ直す機会を設定します。

振り返った結果の問い直し

周囲の評価をもとに、メンバーが自分自身を批判的に振り返り、これまでの自身の価値観や行動を問い直す機会を設けます。

前提の源と結果の問い直し

メンバー自身に、これまでどうしてそのように考えるようになったのか、思考や行動の源を洗い出してもらいます。
また、新しい局面を迎えたときに、現状のままでそれに対応できるかどうかも検討させます。

さらに、前提の源と結果の吟味により、メンバーが自身の考え方や行動を変えなければならないと自覚することにより、具体的な思考や行動の変容につながります。

チームビルディングにおける変容学習の阻害要因

クリニックのチームビルディングで変容学習を採り入れる場合、必ずしもスムーズの上記のような流れで行われるとは限りません。
以下のような要因は、変容学習を阻害することにつながるため、注意が必要です。

・リーダーとメンバーの温度差
・部門ごとの風土の違い

リーダーとメンバーの温度差

院長先生とメンバーとの意識、価値観に大きなギャップがある場合、それが変容学習の阻害要因になることが考えられます。

院長先生が、メンバー一人一人の意識や価値観を変える必要があると考えていたとしても、実際の現場では、まったくその必要性を感じていない場合があります。
このような温度差があると、リーダーがどのような行動目標を定めたとしても、メンバーの意識はなかなか変わりません。

そのため、院長先生は、なぜ意識を変える必要があるのかについて、メンバーにしっかりと説明し、理解してもらう必要があります。

部門ごとの風土の違い

クリニック全体で一斉に推進されることの多い変容学習ですが、部門によって業務内容や忙しさは異なりますし、規模の大きいクリニックであれば、組織風土にも違いが出ることがあります。

このような場合、全体で一律に行動目標を設定したとしても、一部の部門においてまったく実態に即していないということが起こり得るため、院長先生は部門ごとに適した行動目標を設定しなければいけません。

まとめ

ここまで、チームビルディングにおける変容学習の導入方法を中心に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
チームビルディングの一体感や精度を高めるためには、このようなメンバーを変えるための取り組みが必要不可欠です。
もちろん、院内の取り組みだけでは不十分だと判断される場合は、3up Projectをはじめとする外部のセミナーやサービスなども併用する必要があります。

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