チームビルディングで採り入れるべきソシオメトリーとは?

チームビルディング

クリニックのチームビルディングでは、集団で一つの目標に向かって行動することが求められます。

また、当初から団結力をピークにすることは難しいため、院長先生はさまざまな方法でチームをまとめ上げる必要があります。

今回は、このようなケースに採り入れるべきソシオメトリーについて解説します。

ソシオメトリーの概要

ソシオメトリーとは、集団構造や人間関係の測定法のことをいいます。

アメリカの著名な精神分析家であるカール・グスタフ・ユング氏の弟子であるヤコブ・L・モレノ氏が提唱しました。

人間は一人で生きていくことは難しく、自身の存在意義を見出すには、他者と関わらなければいけません。

しかし、集団の中でも、相性が良い人と悪い人が出てくるのは当然であり、チームビルディングでもそのような問題が浮かび上がることはあります。

ソシオメトリーは、集団における個人同士の関係について、互いの感情で成り立っているものという前提のもと、個々人の感情が複雑に交錯し合うことが、集団を築き上げていくと定義し、これらの関係性を明瞭化させ、集団での人間関係をわかりやすくする方法です。

主に教育現場で採用されることが多いですが、近年はビジネスシーンでも活用される機会が増えています。

ソシオメトリーの方法について

ソシオメトリーの代表的な方法に、ソシオメトリックテストというものがあります。

こちらは、チームビルディングのメンバーに対し、人間関係に関する質問を行い、回答させるというものです。

例えば、「〇〇プロジェクトで一緒に働きたくないのは誰か」といった質問を提示し、回答者のメンバーは上司や同僚の実名を記入します。

また、院長先生が回答を回収したら、ソシオマトリックスという表にまとめ、チームの人間関係をソシオグラムという図に表します。

ソシオメトリーを導入するメリット

チームビルディングでソシオメトリーを導入すれば、院長先生はチームの人間関係を適確に把握できます。

例えば、「この2人はなんとなく相性が悪そう」「このメンバーはチーム内で浮いているかもしれない」といった推察に基づき、メンバーに質問したところで、正直に答えるとは限りません。

一方、ソシオメトリーに基づく質問や図表を作成すれば、直接質問してもわからなかった人間関係を視覚的に捉えられます。

また、ソシオメトリーの図表を作成することで、以下のように各メンバーがなぜ選択、排斥されているのかもわかります。

 主な理由
選択される(好まれている)メンバー裏表なく素直、明るく面白い、遠慮しすぎない、上手に話を聞ける など
排斥される(嫌われている)メンバー人によって態度を変える、上から目線で話す、責任転嫁する、ネガティブな話ばかりする など

ソシオメトリーの注意点

ソシオメトリーは、メンバーの数が増えると分類しなければいけないデータ量も膨大になります。

このことから、院長先生だけでは、データの集計や分析に時間、労力がかかる可能性があります。

また、倫理観の問題も無視することはできません。

ソシオメトリックテストでは、メンバーの実名による調査が行われます。

前述の通り、ソシオメトリーは選択だけでなく、排斥も調査対象にするため、嫌われているメンバーを浮き彫りにし、その情報が漏えいすると、個人の人権に抵触する問題へと発展しかねません。

そのため、しっかりとした調査の同意と、記録の秘密保持が必要になります。

まとめ

ここまで、チームビルディングで採り入れるべきソシオメトリーについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

院長先生は、メンバーの人間関係を明確にした上で、いかに効率的にチームビルディングを進めていくかを考えなければいけません。

もし、スキルの面でなかなか貢献できないメンバーがいるのであれば、3up Projectを活用することもおすすめです。

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