多くのメンバーが在籍するチームビルディングでは、各メンバーの関係性を良くする仕組みが必要です。
関係性が良くなれば、チームが同じ方向に進むことができる可能性がアップします。
また実際に導入したい仕組みの一つに、アサーティブコミュニケーションがあります。
今回はこちらの概要や方法、メリットなどを解説します。
アサーティブコミュニケーションの概要
アサーティブコミュニケーションは、相手の立場を尊重しながら、自身の意見や気持ちを表現するコミュニケーション方法です。
自身の正直な気持ちを相手に伝え、相手と話し合いながら、問題解決を目指します。
チームビルディングにおいては院長先生からメンバー、メンバーから院長先生、メンバー間というすべてのやり取りでアサーティブコミュニケーションが必要になります。
アサーティブコミュニケーションの使い方
アサーティブコミュニケーションの使い方は、ケースによって変わってきます。
例えば、メンバーが上司や院長先生から難しい依頼をされたときには、以下のようにアサーティブコミュニケーションを活用します。
「明日締め切りのタスクがあり、本日は時間を割けそうにありません。 明日であれば時間がつくれそうですがいかがでしょうか?」 |
なぜ依頼を受けられないのか、どのような代案があるのかを相手に伝えることで、とても円滑なコミュニケーションが取れます。
逆に、以下のような回答はアサーティブコミュニケーションとは程遠いです。
・「今は忙しいので無理です」
・「あ、はい、わかりました」
ここで大事なのは、あくまで相手の立場に立ちつつも、依頼を受けられない旨を伝えることです。
そのため、強い言葉を使用していなかったとしても、しぶしぶ引き受けるというのはNGです。
アサーティブコミュニケーションのメリット
アサーティブコミュニケーションを採り入れることで、チームビルディングにおけるコミュニケーションが活発化します。
こちらは意見交換や情報共有の促進、関係性の良化や生産性の向上につながります。
またアサーティブコミュニケーションは、メンバーのメンタルヘルスケアに貢献する効果も期待できます。
周囲への遠慮から自身の考えや意見を表明できない状態が続くと、メンバーのメンタル面に悪影響が及ぶ可能性があります。
このようなケースでは、しっかり意見を伝えつつ、良い関係性を維持できるアサーティブコミュニケーションが有効です。
アサーティブコミュニケーションの注意点
アサーティブコミュニケーションをメンバーに身につけさせるには、それなりの時間が必要です。
特にこれまであまり意見できなかったメンバーは、感情や思考を停止して意見するまでに苦労する可能性があります。
そのため、院長先生は研修や勉強会を行い、アサーティブコミュニケーションに対する理解を深めてもらうことを考えましょう。
またアサーティブコミュニケーションは、相手を尊重しながら自身の意見を伝えるものですが、意見や提案が相手にとって不快なものである可能性もあります。
つまりスムーズなアサーティブコミュニケーションを実現するには、そもそも各メンバーの考え方をある程度一致させなければいけないということです。
ちなみに、アサーティブコミュニケーションでは相手の意見を尊重するため、たびたび自身の要望を満たせないこともあります。
まとめ
複数のメンバーで構成されるチームビルディングでは、どうしても軋轢が生まれてしまうことがあります。
すべてのメンバーの相性が良いということは、基本的にはあり得ません。
それでも、各メンバーが相手を尊重する気持ちを持っていれば、多少はトラブルを回避しやすくなります。
またメンバーのコミュニケーションスキルだけでなく、医療従事者としてのスキルもアップさせたい場合は、3up Projectの活用も検討してください。