チームビルディングに採り入れたいナレッジマネジメントについて

チームビルディング

クリニックのチームビルディングを成功させるには、なんといってもメンバーの力が必要不可欠です。

院長先生はあくまでマネジメントを行う立場にあり、メンバーが積極的に行動しなければ目標を達成できません。

今回は、チームビルディングに採り入れたいナレッジマネジメントについて解説します。

ナレッジマネジメントの概要

ナレッジマネジメントは、メンバーが業務を進める中で得たナレッジ(知識、知見)を組織全体に共有・活用することで、新たな知識を創造する経営手法です。

直訳すると知識管理になります。

1990年代に経営学者の野中郁次郎氏が提唱した“知識経営”という考え方がベースになっていて、新しい知識をつくり続ける経営として広く知られています。

ナレッジマネジメントの方法

ナレッジマネジメントの方法には、以下の4種類があります。

・ベストプラクティス共有型
・専門知ネット型
・知的資本型
・顧客知共有型

各方法について詳しく説明します。

ベストプラクティス共有型

チーム内の成功事例を集約・分析して言語化することで、新たなナレッジを発見して業務改善などに役立てる方法です。

専門知ネット型

専門知識を持つ人々をネットワークで結び、チーム内のナレッジを集約する方法です。

例えば顧客対応が多い受付において、特に多い問い合わせを“よくある質問”として公開するなどすれば、各種対応の負担を減らせます。

知的資本型

チームの知的財産のうち、特許や著作権を持つ制作物やプログラム、ブランドなどを整備・活用して収益につなげる方法です。

顧客知共有型

患者さんとの知識の共有、患者さんへの知識の提供を継続的に行う手法です。

患者さんからの意見やクレーム対応をデータベース化し分析して、見つかった課題や好評な点をビジネスに活かします。

ナレッジマネジメントのメリット

ナレッジマネジメントを行うことにより、優秀なメンバーの持ちノウハウや業務のコツを共有でき、チーム力の底上げにつながります。

例えば患者さんの評判が非常に良いメンバーの接遇スキルを共有すれば、メンバー全員の接遇スキルが向上することが期待できます。

また、業務が属人化し、特定のメンバーがいないと業務が止まるという状況も防止できます。

もちろん、特定のメンバーにばかり負担が偏ることもありません。

さらに、ナレッジマネジメントはチーム内の連携の強化や人材育成にも活用できます。

ナレッジマネジメントの注意点

チービルディングでナレッジマネジメントを導入する場合の注意点としては、きちんと体制を整備してから導入することが挙げられます。

ナレッジマネジメントを闇雲に導入し、目的もなく取り組んでしまうと、逆に損失が生じる可能性があります。

例えばナレッジマネジメントのツールを導入したものの、リーダーが配置されておらず、現場に丸投げしてしまうケースがあります。

このような場合、何を蓄積し、どう活用すれば良いのかがバラバラになり、結局情報を残しておくだけになってしまいます。

そのため、院長先生は自身がリーダーを務めるか、もしくは信頼できるメンバーをリーダーに設定しましょう。

またメンバーにナレッジマネジメント導入の意図が浸透していないと、そもそも行動を起こしてもらうことすら難しくなります。

メンバーにとっては、ナレッジマネジメントがなくても日々の業務は回すことができるため、まずはその重要性を理解してもらう必要があります。

まとめ

ナレッジマネジメントは各メンバーが積極的に取り組むことにより、メンバーや患者さんひいてはクリニックそのものに好影響を与えるものです。

ただしメンバーが意図を汲み取ってくれなかったり、スキル不足だったりすると、なかなか仕組みとして機能しません。

もしメンバーのスキル不足に悩んでいるのであれば、3up Projectの活用も検討してください。

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