クリニックの医師や従業員は、主に患者様に対し、説明をする機会が非常に多いです。
具体的には、症状や治療内容、薬の効果などに関する説明です。
また、クリニックでは、こちらの内容をうまく伝えるための“説明力”が重要になります。
今回は、クリニックで説明力が必要な理由、説明のポイントについて解説しましょう。
説明力とは?
説明力とは、話を通じて、相手に物事の根拠、理由などを理解させる能力のことをいいます。
“円滑なコミュニケーションを取ることができる力=説明力”という認識の方もいるかもしれまんが、こちらは正しくありません。
話によってコミュニケーションを取る力はあくまで“会話力”であり、話すテーマや主題が存在する説明、説明力とは異なります。
クリニックにおいて説明力が必要な理由
クリニックの医師や従業員に説明力が必要な理由は、やはりこちらの力が患者様との関係性を作ることが挙げられます。
症状や治療の内容、薬の効果・効能などについて、わかりやすく説明してくれるスタッフがいるクリニックは、患者様にとって魅力的ですし、継続的に通いたいと思ってもらうことができます。
また、スタッフが丁寧な説明を継続することで信頼関係が生まれ、クリニックが忙しいときでも患者様に待ってもらえたり、治療に協力してくれたりしやすくなります。
つまり、クリニックの説明力は、医師やその他の従業員における労働環境を良くする要素でもあるということです。
説明力を高めるためのポイント
説明力を高め、患者様やクリニックに良い影響を与えるためには、説明の段階を理解しなければいけません。
まず、事前準備として、説明の要点をまとめます。
具体的には、以下のような項目です。
・自身が伝えたいことは何か
・理解してもらいたいことは何か
・話す内容の趣旨 など
次に、こちらの要点を軸に、話の構成を考えます。
このとき、もっとも重視することは、患者様に内容を理解してもらうことであるため、以下のような順番で話を構成します。
・結論⇒理由⇒裏付け・データ
もちろん、患者様がより理解しやすいよう、専門用語を使用するのは控えましょう。
また、医師や従業員側が一方的に話してばかりいると、患者様の存在を無視しているような形になってしまうため、適度に質問をしたり、意見を聞いたりすることも大切です。
ちなみに、説明をする患者様は、必ずしも1人とは限りません。
複数人に同時に説明する場合もあるため、そのときには少し意識の向け方を変える必要があります。
1人に説明する場合、患者様の目を見て話しますが、複数人の場合は全員を見渡すよう、1人1人に意識を向け、全員の理解するスピードが乱れないよう、声のトーンや話す間にも気を付けなければいけません。
説明力が足りない人の特徴
説明に以下のような特徴がある方は、うまく患者様に内容を伝えられない可能性が高いため、注意しましょう。
特徴 | 概要 |
要点を整理できていない | ・何の説明をしているのか、患者様に伝わらないまま、長々と話をしてしまう
・話が脱線し、結局何を伝えたいのかよくわからない印象を患者様に持たせてしまう |
結論が明確ではない | ・説明をする医師、従業員が話す内容を把握できていない ・語尾があいまいで言い切らない |
主語を省いて話す | ・“誰が”、“何が”という説明を省いて説明することで、患者様が話を取り違えたり、理解できなくなったりする |
その他の不適切な話し方 | ・ボソボソと話す ・患者様に意識を向けず(患者様の方を見ず)話す ・早口で話す |
まとめ
ここまで、クリニックにおける重要な要素である説明力について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
説明力が高いクリニックは、患者様にとっても従業員にとっても良い環境が整います。
説明に関するセミナーを受講したり、アドバイスを受けたりしたいクリニックは、一度専門のコンサルタント会社などに相談してみましょう。
また、弊社は医療総合コンサルティング会社で御座います。
BSC(バランス・スコアカード)を使ったコンサル戦略で、多角的にクリニック経営をサポートさせて頂きます。
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