“eNPS”は、従業員の職場に対する信頼度、愛着度を測るための指標です。
こちらの数値が高い企業は、顧客に対してより高品質で優れたサービスを提供したいという気持ち、熱意を持った従業員が多いということになります。
今回は、eNPSを導入することのメリット、注意点などについて解説したいと思います。
eNPSを導入することのメリット3選
企業がeNPSを導入することで、以下のようなメリットが生じます。
・離職率の低下
・採用コストの削減
・生産性の向上
離職率の低下
日本企業における人手不足が叫ばれて久しいですが、eNPSには、従業員の離職率を低下させるというメリットがあります。
アメリカのコンサルティング会社である“ベイン・アンド・カンパニー”のデータを見ると、eNPSにおける批判者(0~6点を付けた従業員)は、それよりも点数が高い中立者や推奨者と比べて、離職率が2倍にまで跳ね上がるとされています。
つまり、eNPSの導入後、企業が批判者の要望に応え、体制を改善することで、人手不足に悩まされる可能性は低くなるということです。
もちろん、企業体制を改善するためには、eNPSのアンケートにおいて、批判者が不満を持っている理由についても質問しなければいけません。
採用コストの削減
企業がeNPSを導入することは、採用コストの削減にもつながります。
新しい人材を獲得する際には、以下のようなあらゆるコストがかかります。
外部コスト | ・求人広告費 ・セミナーなどの会場費 ・人材紹介(転職エージェントなど)に支払う手数料 ・会社案内のパンフレット作成費 など |
内部コスト | ・採用担当者の人件費 ・面接者の交通費、宿泊費 など |
また、このようなコストを減らすために、多くの企業で採用されている手法として“リファラル採用”が挙げられます。
こちらは、“リファラルリクルーティング”や“社員紹介採用”とも呼ばれるもので、採用コストを削減しながら、企業が自社の従業員に人材の紹介を受ける採用手法を指します。
コストが削減できるだけでなく、既存の従業員と関係性のある人材を紹介してもらえるため、マッチング率が高く、なおかつ優秀な人材を集まりやすいという点がメリットです。
つまり、企業がeNPSを導入し、推奨者の割合を増やすことによって、リファラル採用による優秀な人材の増加が期待できるということです。
生産性の向上
企業がeNPSを導入し、従業員が不満に思っている点を改善することで、生産性の向上が期待できます。
冒頭で触れたように、推奨者が多い企業、つまりeNPSの値が高い企業は、自身の職場に対するエンゲージメント、モチベーションが高い従業員を多く抱えているということになります。
もちろん、業務にやりがいを感じ、なおかつ、やる気がみなぎっている従業員が増加すれば、企業の業務サイクルもスムーズになり、いずれは業績や評価・知名度の上昇といった形で結実します。
eNPSを導入する際の注意点は?
eNPSを導入する企業は、正確なスコアを取得するために、各従業員に正直な回答をしてもらう必要があります。
そのため、アンケート調査に関しては、匿名性を保つようにしましょう。
また、従業員の中には、低い評価をしてしまったがために、自身の評価が下がったり、業務や給与面に影響が出てしまったりすることを懸念する方もいます。
よって、企業はeNPSを導入する前に、上記のような不安要素をなくし、積極的に回答してもらうための働きかけも行わなければいけません。
弊社では、E-Pサーベイという患者満足度・従業員満足度・NPS®を計測するアンケートツールを用意しております。
こちらのツールは、簡単な操作方法で様々なクリニック経営における重要なスコアが計測できるツールです。
クリニックの現状をスコア化したい、ライバルクリニックと数値で比較をしたい、具体的な改善点を数値化したいなどをお考えのクリニックさまにお勧めのツールですので、是非、お問い合わせ下さい。
まとめ
ここまで、eNPS導入のメリットや注意点について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
eNPSは企業にさまざまな好影響をもたらすものですが、調査結果を分析し、改善しなければ導入の意味がありませんので、その点は留意しておきましょう。
一からeNPSについて学びたい企業は、信頼できるコンサルティング会社などのプロフェッショナルに相談してみてください。
また、弊社は医療総合コンサルティング会社で御座います。
BSC(バランス・スコアカード)を使ったコンサル戦略で、多角的にクリニック経営をサポートさせて頂きます。
クリニックの経営でお悩みの方は、まずは弊社にご相談下さい。