クリニックに限ったことではありませんが、ある日突然従業員が退職を希望することがあります。
また、このような従業員は、必ずと言って良いほど、退職する前から何かしらのサインを発しているため、手遅れになる前に適切なケアをしなければいけません。
今回は、よくある退職前の兆候について解説したいと思います。
退職を考えるクリニックの従業員に見られる兆候5選
以下のような行動や傾向が見られる従業員は、すでにクリニックの退職を考えている可能性が高いです。
・職場でのコミュニケーションが減少する
・業務への積極性がなくなる
・休みがちになる
・不満が多くなる
・一切不満を口にしなくなる
職場でのコミュニケーションが減少する
これまで、職場で同僚や上司と積極的にコミュニケーションを取っていたにもかかわらず、急に口数が減ったり、1人でいる機会が増えたりする従業員は、退職を意識していることが考えられます。
こちらは、クリニックへの不満や不信感が募っていること、あるいは退職し、迷惑をかけるのが申し訳ないという思いから生まれる兆候です。
業務への積極性がなくなる
クリニックの業務に積極的に取り組まなくなった従業員も、退職を考えている可能性が高いため、注意しましょう。
近いうちに退職することを考えている従業員は、「中途半端に業務にかかわると迷惑がかかる」「引き継ぎが大変になる」といった理由から、新しい業務には特に参加しなくなる傾向にあります。
休みがちになる
これまでほとんど欠勤なかった従業員が、急に休みがちになってしまった場合も、退職は近いと考えられます。
このような従業員は、出勤するのも困難なほど精神的・体力的な負担が大きくなっていたり、すでに転職に向けて動き出していたりする可能性があります。
また、中には「せっかく退職するのであれば」という思いから、突然有給休暇を積極的に取得し始める従業員もいます。
不満が多くなる
他のクリニックと職場環境を比べたり、自院の悪口を言ったりする従業員も、ある程度退職を考えていることが予想されます。
クリニックの院長など、上層部に対して“要望”という形で伝えている場合は、まだ前向きだと捉えられますが、同僚など近しい存在にだけ“愚痴”のようにこぼしている場合、状況はあまり芳しくありません。
一切不満を口にしなくなる
先ほどのケースとは逆で、これまで不満が多かった従業員が、ある日突然不満を口にしなくなることも、退職が近いサインだと言えます。
こちらは、退職が現実味を帯びていることにより、職場環境への関心が薄れてしまったことが主な理由です。
“辞めたい”までいくと引き止めるのは難しい
上記のような兆候が見られるクリニックの従業員は、近日中に退職する意思を固めていることがほとんどです。
つまり、“辞めたい”という状況になるまで従業員を放置していると、そこからクリニックの院長、上層部が引き止めるのは難しいということです。
よって、院長を含む上層部は、定期的に従業員と個人面談を行い、なるべく不平や不満を解消することに努めましょう。
また、従業員との個人面談では、以下の3つのことを重視する必要があります。
詳細 | |
承認する | 従業員が何を言っても、とりあえずは一度受け入れる |
傾聴する | 従業員の話を最後までしっかりと聞く |
フィードバック | 次の行動につなげる |
フィードバックの内容については、事細かく説明することで、ある程度不満を持っていた従業員にも良い印象を持ってもらえる可能性があります。
まとめ
クリニックにとって、日々の経営を支えてくれる従業員はかけがえのない財産です。
よって、経営陣は従業員1人1人の行動や発言、態度などをつぶさに観察し、少しでも異変を感じた場合には、積極的にコミュニケーションを取りましょう。
従業員のケアについて詳しく学びたいクリニックは、専門のコンサルタントへの相談も視野に入れてください。
また、弊社は医療総合コンサルティング会社で御座います。
BSC(バランス・スコアカード)を使ったコンサル戦略で、多角的にクリニック経営をサポートさせて頂きます。
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