クリニックにおける接遇とは、患者様が何を求めているのかを推察し、その気持ちに応えるために行動することを指しています。
しかし、これらは一朝一夕で身に付くものではなく、理想の医療現場を構築するためには、1つずつステップを踏んでいかなければいけません。
今回は、そのステップについて詳しく解説します。
STEP1:院内における接遇の必要性を理解する
クリニックが、多くの患者様に選ばれる理想の医療現場を目指すためには、まず院内における接遇の必要性を理解しなければいけません。
医療従事者として、知識や技術を身に付けることはもちろん大切ですが、接遇スキルを高め、患者様やその家族、ひいては同じ職場で勤務する上司や同僚とのコミュニケーションを円滑にすることで、患者様を守ることにつながります。
こちらの理由としては、医療事故発生要因の半数近くが、確認や観察、報告を怠ったという、接遇やコミュニケーションスキルの欠如であることが挙げられます。
STEP2:主体的に行動する
クリニックが接遇意識を高めるためには、各従業員が主体的に行動することも大切です。
身だしなみや挨拶、態度や言葉遣いといった要素で構成される接遇は、基本的には誰かに言われてすることではありません。
よって、院長や上層部がどれだけ接遇の必要性を理解し、従業員に説明しても、全員が自発的に行動できるようにならなければ、なかなか次のステップに進むのは難しくなります。
一方、風通しを良くしたり、従業員の待遇を見直したりすれば、クリニック全体の意識を汲み取る従業員が増加し、必然的に主体的な行動も増えてきます。
STEP3:チームの連携を取る
先ほど、クリニックの接遇は各従業員が主体的に意識するものだという話をしました。
しかし、やはりクリニックはチームで動いているため、その中で連携を取ることは大切です。
特に、医療は数ある業種の中でも、多職種で構成されたプロ集団です。
互いの専門領域を尊重し合うことで、連携力が高まり、よりハイレベルな医療を患者様に提供できるようになります。
STEP4:患者様に選ばれ、支持される
接遇の意識を高く持ち、なおかつ従業員同士の連携も取れているクリニックは、必然的に患者様に選ばれ、支持されるようになります。
また、クリニックがこのような段階にまで成長すると、それほど強く意識しなくても、各従業員が優れた接遇を実践し、多くの患者様を集める好循環が生まれます。
STEP5:自走できる
患者様や従業員間の接遇、コミュニケーションを欠かさずにクリニックを経営し続けていると、ハイレベルな風土が完成し、自走できるようになります。
具体的には、接遇力の高い人材が育つ環境、仕組みが完全に構築され、たとえ人員が入れ替わったとしても、大きく患者様の信頼を落とすことはありません。
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悪循環に陥ることは避けよう
上記のような段階を踏まなかった場合、クリニックは悪循環に陥ってしまう可能性があります。
逆に、しっかり1つずつ段階を踏めば好循環が生まれるため、焦らずに少しずつクリニックを成長させていきましょう。
ちなみに、ここでいう悪循環、好循環とは、具体的に以下のような状況を指しています。
内容 | |
悪循環 | 医療接遇力の低下⇒組織向上力の低下⇒ヒヤリハットの発生⇒業務の多忙化⇒インシデントの発生⇒患者満足度の低下⇒クレームの発生⇒モチベーションの低下⇒経営不振⇒離職増加⇒医療接遇力の低下… |
好循環 | 医療接遇力の向上⇒組織力の向上⇒ヒヤリハット・インシデントの減少⇒患者納得度の上昇⇒クレーム減少⇒患者満足度の上昇⇒業績アップ⇒経営安定⇒職場満足度の上昇⇒人材定着⇒医療接遇力の向上… |
まとめ
患者様に選ばれ、なおかつ強い意識がなくても医療接遇を徹底できるクリニックをつくるためには、さまざまな取り組みが必要です。
よって、まずは自院が今どの段階にいるのか、どのような課題を抱えているのかを把握するところから始めましょう。
また、接遇の問題を解決するためには、専門業者に依頼することも視野に入れてください。
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