患者様にとって、診察や会計までの待ち時間が長くなることは、とても大きなストレスとなります。
また、クリニックの中には、なぜこのような現象が起こっているのかについて、把握できていないところもあります。
今回は、クリニックの待ち時間が長くなる主な理由について解説します。
クリニックの待ち時間が長くなる理由5選
待ち時間が短いことを理由に、通院するクリニックを選ぶ患者様も決して少なくありません。
逆に言えば、待ち時間が長ければ長いほど、患者様から選ばれにくくなるということです。
また、待ち時間が長くなる主な理由としては、以下のことが挙げられます。
・患者様の通院時間帯が似通っている
・初診の患者様への対応
・診察時間が長い
・診療報酬の点数計算
・順序が入れ替わる
患者様の通院時間帯が似通っている
クリニックを訪れる患者様の多くは、通院する時間帯が似通っています。
患者様が集中する時間帯には、朝の受付開始直後、昼休み前後、診療終了間際などがありますが、中でも特に混雑するのは、朝一番の時間帯です。
こちらはもちろん、体調が優れない患者様が「なるべく早く診てほしい」と考えることが理由です。
また、このような状況が続くクリニックは、一人一人の診察をスムーズに行ったとしても、患者様の絶対数が多くなり、待ち時間がどんどん長くなってしまいます。
初診の患者様への対応
初診の患者様が多いクリニックは、待ち時間が長くなりがちです。
なぜなら、初診の患者様には問診票を記入してもらうなど、協力を依頼することが多い上に、クリニック側が患者様の状態を把握するまでに時間がかかるからです。
診察時間が長い
診察時間が必要以上に長くなっているクリニックも、待ち時間が長くなり、患者様にストレスを与えてしまいます。
医師にとって、診断や処方薬の決定などはとても重要な作業ですが、同じ症状で何度も通院されている患者様に対し、検査や症状、薬の飲み方などについて事細かに説明することは、お世辞にも効率的とは言えません。
また、このような診察の仕方は、待合室で待っている患者様だけでなく、診察を受けている患者様にも悪い印象を与える可能性があるため、注意しなければいけません。
診療報酬の点数計算
クリニックにおける診療報酬の点数計算は、とても複雑なものです。
その上、間違って計算することがあってはならないため、常に混雑しているクリニックでは、1人1人の計算にとても時間がかかります。
また、こちらの時間が積み重なることにより、少しずつ待ち時間が長くなっていくことも考えられます。
順序が入れ替わる
早急な処置を必要とする急患が入ると、患者様の順序が前後することがあります。
また、急患が入るのは、救急車での搬送を受け入れているような大きな医療機関に限ったことではありません。
小規模な内科や小児科のクリニックであっても、著しい高熱や強い症状が出ている患者様を優先しなければいけないことはあります。
クリニックの主な待ち時間対策
クリニックが前述したような理由での待ち時間を短くするには、以下のような対策を講じるべきです。
対策 | 効果 |
電子カルテの導入 | 受付から診察、会計といった作業がワンストップになる |
予約システムの導入 | 患者様を長時間待合室に座らせることがなくなる |
ホームページ等による混雑日時情報の発信 | 混雑日時を避けて来院してもらえる |
本や雑誌、テレビやフリーWi-Fi等の充実 | 待ち時間を有効活用してもらえる |
まとめ
ここまで、クリニックの待ち時間が長くなる主な理由を見てきたが、いかがでしたでしょうか?
患者様は、クリニックの医師や従業員の方が思っている以上に、待ち時間によるストレスを抱えているものです。
従業員の接遇能力を短期間で高め、待ち時間の短縮につなげたいクリニックは、医療機関に特化した従業員教育・育成プログラムである3up Projectをぜひ活用してください。