近年はハラスメントと捉えられるケースが増え、使用者側の方は特に注意しなければいけないことが多くなりました。
そのため、一つでも多くハラスメントに該当し得るケースを把握しておくことが大切です。
今回は、クリニックのチームビルディングにおいて院長先生が注意すべき、比較的新しいハラスメントについて解説します。
院長先生が注意すべき新たなハラスメント5選

院長先生は、ハラスメント認定されないよう、以下のケースについて理解した上でメンバーと接するべきです。
・エンジョイハラスメント
・時短ハラスメント
・エアコンハラスメント
・溜息ハラスメント
・パタニティハラスメント
各項目について詳しく説明します。
エンジョイハラスメント
エアコンハラスメントは、楽しさを押し付けることによるハラスメントです。
例えば「仕事って楽しいよな」などとメンバーに言い続けることなどが該当します。
院長先生には、チームの雰囲気を良くして団結力を高める役割がありますが、このような押し付け方は良くありません。
仮にメンバーが楽しいと答えても、それが本音かどうかはわからないからです。
逆にメンバーが自ら、「仕事って楽しい」と言えるような環境づくりを行うことが大切です。
時短ハラスメント

時短ハラスメントは、業務内容や業務フローを見直さず、労働時間の短縮を強要し、メンバーに負担をかけるハラスメントです。
近年は働き方改革の推進に伴い、長時間労働を是正する企業が増えてきたことなどにより、具体的な施策がないまま労働時間を短縮させるケースが増えています。
しかし、労働時間が減っても仕事量が減らなければ意味がありません。
むしろ自宅に持ち帰る仕事が増え、負担を大きくしてしまう可能性があります。
そのため、まずは業務内容やフローの現状をチェックするところから始めるべきです。
エアコンハラスメント
エアコンハラスメントは、エアコンの使用や温度についての嫌がらせです。
例えば寒いと言っているメンバーがいるにもかかわらず、エアコンの温度を下げたり、外から帰ってくるなりエアコンを自分だけに向けたりする行為です。
エアコンはすべてのメンバーが共有する設備であるため、もっとも平均的な温度や使用頻度を心掛けるべきです。
溜息ハラスメント

溜息ハラスメントは、大きな溜息をつくというハラスメントです。
例えばメンバーがミスをしたときなど、院長先生の意にそぐわないことがあった場合、「ハーッ」と周りにわざと聞こえるように溜息をつくことなどが当てはまります。
溜息をつかれたメンバーは不快な思いをしますし、自身のミスを激しく責めることも考えられます。
さらに溜息を聞かされた周りのメンバーも良い気はしないため、ミスなどが合った場合はそのメンバーに対し個別に話しかけることが求められます。
パタニティハラスメント
妊娠・出産した女性が育児制度を利用したときなどに、就業環境を害する言動を行うことをマタニティハラスメントといいます。
また近年は、こちらの男性版であるパタニティハラスメントが見られることもあります。
男女平等の現代においても、妊娠・出産・育児=女性というイメージは強いです。
そのため、パタニティハラスメントは顕在化しにくいハラスメントでもあります。
院長先生は、男性でも育児休暇を取ることが当然だと考え、気持ちを推し量って対応することが大切です。
まとめ
ハラスメントの種類は、少なくとも50種類以上はあると言われています。
そのためすべてを網羅するのは難しいかもしれませんが、思いやりを持ってメンバーと接すれば、ハラスメント認定される可能性は低いです。
また院長先生は、ハラスメントを避けてチームの雰囲気を良くするだけでなく、3up Projectを活用して優秀な医療従事者を育成することも考えなければいけません。