福利厚生を充実させればクリニックの人手不足解消につながる

人手不足に苦しんでいるクリニックは、たとえ経営状況が良かったとしても、院長先生や従業員にかかる負担が大きくなります。

ただし、福利厚生を充実させることができれば、魅力を感じた従業員がクリニックに集まり、人手不足の解消につながります。

では具体的に、どのような福利厚生を充実させれば良いのでしょうか？

クリニックが充実させたい福利厚生4選

慢性的な人手不足を解消するために、クリニックが充実させるべき福利厚生としては、主に以下のものが挙げられます。

・育児のサポート制度
・人間ドックの優遇制度
・クリニック主催のイベント
・退職金制度

福利厚生として、育児のサポート制度を充実させれば、クリニックの人手不足解消につながることが予想されます。

具体的には、以下のような制度が挙げられます。

制度	概要
産前・産後休暇	従業員が妊娠・出産時に仕事を続けている状態で取得できる休暇
育児休暇	子どもを養育する従業員のための育児を目的とした休暇
育児短時間勤務	育児を行う従業員の所定労働時間を原則6時間とする制度
看護休暇	ケガや病気、病気の予防のために子どもの世話をする必要がある従業員が取得できる休暇

クリニックでは、女性の従業員が活躍することも多いため、育児のサポート制度を充実させるのは非常に効果的です。

また、現在勤務している女性従業員に魅力的な福利厚生だと感じてもらうことで、クリニックにおける従業員離れのリスクはある程度軽減されます。

福利厚生として人間ドックの優遇制度を充実させることも、クリニックの人手不足解消につながる可能性があります。

こちらは、従業員の健康にアプローチするものであり、クリニックという環境を活かした福利厚生だと言えます。

日帰りまたは1泊2日などで、身体の隅々まで検査を行うのが人間ドックですが、こちらは数万円の費用がかかることから、足が遠のいてしまう従業員も多いです。

一方、クリニックがその費用を負担あるいは割引したり、従業員の家族にも適用したりすることにより、多くの従業員の受診が予想され、クリニックに対する満足度もアップすることが期待できます。

福利厚生として、クリニック主催のイベントを開催することで、魅力に感じた従業員が集まる可能性は高くなります。

例えば、新たに勤務し始めた従業員の歓迎会を行ったり、毎年恒例の新年会や忘年会を主催したりすることで、従業員の満足度アップと職場環境の整備につながります。

ただし、こちらの方法において重要なのは、福利厚生としてイベントを開催する場合、クリニックが強制参加を義務付けないことです。

あくまで参加したいときに参加できるという形でイベントを提供すれば、より魅力的に感じてくれる従業員は多くなります。

クリニックが充実させるべき福利厚生としては、退職金制度も挙げられます。

人生の3大資金は、住宅、教育、老後の3つと言われています。

また、近年は年金の受給年齢もどんどん高齢化していて、老後までに2,000万円の貯蓄がなければ、満足に生きていけないというデータもあります。

クリニックが退職金制度を導入すれば、従業員は職能と職歴に応じた金額を受け取ることができ、老後におけるある程度の安心感を得ることができるため、こちらに魅力を感じる人材は集まりやすくなります。

福利厚生を充実させることで、クリニックの人手不足を解消できる仕組みについて解説しましたが、理解していただけたでしょうか？

いくら給与や労働時間などの待遇を良くしても、なかなか人材が集まらないという調剤薬局は、一度福利厚生について見直してみましょう。

また、既存の従業員の定着率、モチベーションをアップさせたいクリニックは、3up Projectの活用も検討してください。