クリニックで採り入れるべき“DESC法”の内容やメリット

コミュニケーションのこと

クリニックの医師や従業員は、患者様とコミュニケーションを取る際、しっかり患者様の言葉を聞き、なおかつ自身の伝えたいことを伝えなければいけません。

また、このとき活用したいコミュニケーション方法の1つに、“DESC法”というものがあります。

ここからは、こちらの内容やメリットについて解説します。

DESC法の概要

DESC法は、相手方に不快感を与えることなく、自身の言いたいことを伝え、納得感を持たせるコミュニケーション方法のことをいいます。

コミュニケーションの取り方は、アグレッシブ型、ノンアグレッシブ型、アサーティブ型の大きく3つに分かれますが、今回解説DESC法は、アサーティブ型に該当します。

こちらは、攻撃的でもなく、かといって消極的でもないコミュニケーションの取り方であり、自身の考えや気持ちを正直に伝えつつ、相手方の反応も受け止めようするものです。

ちなみに、アグレッシブ型、ノンアグレッシブ型との違いは以下の通りです。

アグレッシブ型 自身の主張を押し通す、相手を論破するなどの攻撃的なコミュニケーションの取り方
ノンアグレッシブ型 自身の意見を後回しにする、他者の主張を優先するなどの消極的なコミュニケーションの取り方
アサーティブ型 相手方を尊敬しながら、自身の意見を率直に伝えるコミュニケーションの取り方

DESC法の内容

DESC法という名称は、こちらのコミュニケーション方法を構成する以下の要素の頭文字が由来です。

・Describe(描写する)
・Explain(説明する)
・Specify(提案する)
・Choose(選択する)

それぞれ細かく見てみましょう。

Describe(描写する)

解決しようとしている課題の現状、患者様の行動を客観的に描写し、根拠に基づいた事実を伝えます。

このとき、クリニックの医師や従業員は、自身の感情を入れたり、推測で話を進めたりしてはいけません。

Explain(説明する)

先ほど描写した内容に対する自身の意見、感じていることを表現します。

こちらのフェーズでは、自身の気持ちに素直に表現、説明しつつ、気持ちが昂りすぎないように注意してください。

Specify(提案する)

課題を解決するためのアイデア、代替案などを提案し、患者様にしてもらいたいことを具体的に挙げます。

ここで伝えることはあくまでクリニック側の提案であるため、命令や強制にならないように気を付けなければいけません。

Choose(選択する)

患者様がこちらの提案を受け入れてくれた場合、受け入れてくれなかった場合、それぞれのケースに対し、結果や選択肢を示します。

患者様を不快な気持ちにさせないように、断られた場合に関してもきちんと想定しておくのが、こちらのフェーズのポイントです。

DESC法のメリット

クリニックでDESC法を採用するメリットとしては、まず高いコミュニケーション力の構築について、組織単位で実現できることが挙げられます。

個々のコミュニケーション力だけでなく、組織全体の向上ができれば、生産性の向上、業務の円滑化などにつながります。

また、DESC法の採用には、患者様との信頼関係を構築できるというメリットもあります。

自身の考えを正しく患者様に伝えることにより、理解を得ることができ、こちらが従業員やクリニック全体の信頼性アップにつながります。

ただし、DESC法においては、自身の意見を強く通すことができないため、どうしても主張しなければいけない意見を伝えたい場合や、明らかに相手方が社会的に間違っている場合などには、あまり向いていません。

まとめ

ここまで、クリニックで採り入れるべきDESC法の内容やメリットについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

さまざまな角度から従業員を指導、教育したいというクリニックは、一度3up Projectの活用を検討してみてください。

医療機関に特化した接遇・ホスピタリティ研修により、優れた人材や患者様に愛されるクリニックをつくることができます。

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