チームビルディングには、形成期、混乱期、統一期、機能期、散会期で構成されるタックマンモデルというものがあります。
また、これらのプロセスでは、それぞれ違う問題が発生する可能性があり、クリニックのリーダーである院長先生は、適切な方法で解決しなければいけません。
詳しく解説します。
形成期の問題と解決策
形成期は、チームビルディングのメンバーが決定したばかりの段階であり、それぞれがお互いのことをほとんど把握していません。
そのため、「これは言わない方が良い」などと、メンバーが発言や提案を遠慮してしまうことがあります。
各メンバーがこのような状態のままだと、次のプロセスに進むことはできないため、院長先生は交流会を開催したり、短時間で楽しめるゲームやアクティビティを導入したりして、まず意見しやすい環境を作らなければいけません。
混乱期の問題と解決策
混乱期は、名前の通りチームが混乱する時期です。
具体的には、以下のような問題が混乱につながります。
衝突につながる問題 | ・「私だったらこうするのに」「私だったらこうしたい」という意見やアイデアが出る ・個人の主張が強くなる |
その他の問題 | メンバーがチーム内のヒエラルキーを気にする |
また、個人の主張がチーム内で衝突する分には、そのエネルギーを良い方向に向けることができますが、厄介なのはメンバーのモチベーションが下がることです。
意見が合わない、関係性が悪いといったことが原因で、各メンバーのモチベーションが低下すると、チームビルディングは成立しなくなるため、院長先生はそれぞれの意見を表面化させ、全員が納得するまで話し合う必要があります。
統一期の問題と解決策
統一期は、各メンバーの役割や責任の範囲が共有され、統一感が出てくる段階です。
チームとしてはかなり良い状態ですが、責任の範囲が広いメンバーに関しては、プレッシャーによってストレスを抱えたり、うまくパフォーマンスが発揮できなかったりすることがあります。
そのため、院長先生は、各メンバーが相互に助け合えるような関係性を構築できるよう、より深いコミュニケーション活動を推進し、少しでも重圧から解放してあげなければいけません。
機能期の問題と解決策
機能期は、チームの結束力や連動性が極めて高く、相互にサポートできるような状態です。
各メンバーが主体性を持って業務に取り組むため、それほど問題は起こらないように思いがちですが、実際はそのようなことはありません。
機能期に発生する問題としては、院長先生がチームに干渉しすぎることが挙げられます。
これまで、院長先生はリーダーとしてチームの中心にいましたが、機能期では細かな指示をせず、メンバーの自立を助けることに専念します。
散会期の問題と解決策
目的を達成し、散会期を迎えたメンバーはその後、それぞれ別の道に進むことになります。
また、散会期の問題としては、優秀な人員が次々と退職してしまうことが挙げられます。
チームビルディングを通じて向上心が芽生えたり、自身のやりたいことができたりしたメンバーは、退職をする可能性があり、こちらはクリニックにとって大きな痛手になります。
もちろん、こちらはチームビルディングが成功した証でもありますが、今後もスムーズな経営を続けていくのであれば、退職にも対応できるよう、一人でも多く優秀な人材を育てておく必要があります。
まとめ
ここまで、チームビルディングの各プロセスにおける問題やその解決策について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
正しいプロセスと、各プロセスにおける正しい問題の解決策がなければ、チームビルディングを成功させるのは難しいです。
もちろん、それには優秀なメンバーの能力も必須であるため、力不足を感じる院長先生は、一度3up Projectを活用してみましょう。