クリニックのチームビルディングにおける目的は、組織力を強化し、パフォーマンスを底上げすることです。
また、ここでいう組織力の強化とは、コミュニケーションの活性化、チーム目標の共有、そして“マインドセット”の形成を指しています。
ここからは、マインドセットの概要や重要性について解説します。
マインドセットの概要
人が無意識のうちに行っている習慣化した思考、感情のパターンのことをマインドセットといいます。
また、こちらには心理学的に以下の2種類に大別されます。
Fixed(固定)マインドセット | 自身の能力は成長せず、固定していると思い込む心の状態 |
Growth(成長)マインドセット | 自身の能力は、開発すれば高まると信じられる心の状態 |
チームビルディングのメンバーのうち、1人でもFixedマインドセットを持っていると、目標を達成するにあたっての枷となります。
言い換えれば、メンバー全員が意識を統一し、Growthマインドセットを形成して、目標達成に向かって進むことが大切です。
マインドセットを形成することのメリット
チームビルディングにおいて、各メンバーがGrowthマインドセットを形成することのメリットは以下の通りです。
・メンバーの成長スピードが早くなる
・チームの生産性が上がる
Growthマインドセットを形成するメンバーは、新しい業務に対し、「おもしろそうだ」と感じて積極的に取り組みます。
そのため、Fixedマインドセットのメンバーと比べて、知識やスキルを身に付けるスピードは早くなります。
また、Growthマインドセットを持つメンバーは、コミュニケーションを取る機会や、業務内容も増加するため、その過程において自然にスキルアップします。
このようなメンバーが増加すれば、クリニックは当然生産性をアップさせることができます。
メンバーのマインドセット形成におけるポイント
クリニックのリーダーである院長先生は、チームビルディングの各メンバーがGrowthマインドセットを形成するための教育を行います。
このときのポイントとしては、主に以下の2点が挙げられます。
・院長先生自身がGrowthマインドセットを持つ
・メンバー一人一人と接する
メンバーのGrowthマインドセットを形成するには、まず院長先生自身がGrowthマインドセットを持つ必要があります。
Fixedマインドセットを持つ院長先生は、従業員の育て方がわからず、自身の指導方針にも自身が持てないことが多いです。
場合によっては、問題が発生したときには従業員に責任を押し付け、自身は問題から逃げるという行動を取ることもあります。
一方、Growthマインドセットを持つ院長先生は、チーム内にポジティブな空気を伝播し、若いメンバーも意見を出しやすい空気をつくります。
これにより、常に前向きに挑戦する環境で従業員を育て、課題解決力の高い人材に育成することができます。
また、院長先生は、Fixedマインドセットを持つ従業員に対し自身を付けられるよう、個々に必要な声掛けや指導を行う必要があります。
ただし、このとき注意したいのは、短期間でGrowthマインドセットを植え付けようとしないことです。
Fixedマインドセットを持つメンバーは、挫折を感じやすい傾向にあります。
そもそも、マインドセット自体すぐに定着するものではなく、時間をかけて修正、定着していくものであるため、メンバーには小さな成功体験を積み重ねてもらいながら、少しずつチームビルディングに必要なGrowthマインドセットを形成してもらうようにしましょう。
まとめ
ここまで、クリニックのチームビルディングで形成すべきマインドセットについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
メンバー全員がGrowthマインドセットを形成することで、初めてチームは目標達成に向けて邁進できます。
もし、従業員教育に難儀しているというのであれば、一度3up Projectを活用し、メンバーの知識やスキル、意識の向上を図るのがおすすめです。