クリニックのチームビルディングにおいて、リーダーである院長先生は、各メンバーとの接し方を重視しなければいけません。
また、このときに用いられる手法の1つに、“ポジティブフィードバック”というものがあります。
今回は、こちらの概要やメリット、具体的な方法などについて解説します。
ポジティブフィードバックの概要
ポジティブフィードバックは、被批評者の言動の良い面に注目し、文字通りポジティブな言葉や表現で伝えることをいいます。
ここでいう被批評者とは、チームビルディングにおけるメンバーを指し、リーダーがメンバーに評価を伝える際に用います。
医療現場では、チームで連携して業務内容を最適化し、より良い医療を提供していくことが重要であり、そのために必要な手法として、ポジティブフィードバックが採用されることがあります。
ポジティブフィードバック導入のメリット
クリニックのチームビルディングにおいて、ポジティブフィードバックを導入するメリットは以下の通りです。
・メンバーの成長につながる
・メンバーの心理的安全性につながる
・常にメンバーの様子を確認できる
メンバーの成長につながる
ポジティブフィードバックは、各メンバーの成長につながります。
良い面を見つけ、きちんと評価することにより、メンバーはモチベーションを向上させます。
また、モチベーションがアップすると、さらに成長したいと考えるようになり、業務への関心や探求心も深まることが期待できます。
メンバーの心理的安全性につながる
ポジティブフィードバックでは、被批評者であるメンバーが、「自分の良い面を見てくれている」「自分を理解してくれている」と感じます。
また、「発言や提案に対し、拒絶されたり、罰せられたりすることはない」という心理的安全性につながり、のびのびとアイデアやパフォーマンスを発揮しやすくなります。
常にメンバーの様子を確認できる
ポジティブフィードバックは、リーダーにとってもメリットのあるものです。
メンバーの良い面を見つけ、ポジティブな評価をするためには、常に各メンバーの行動を細部まで観察しなければいけません。
また、このような作業が習慣化することにより、メンバーそれぞれへの理解が深まり、能力や適性に応じた人材配置も実現しやすくなります。
ポジティブフィードバックの実施方法
クリニックがポジティブフィードバックを導入する場合、基本的には以下のような流れで行います。
詳細 | |
①目標、目的の設定 | フィードバックは目標、目的達成のために行うものであり、 まずはこちらを設定する必要がある |
②目標達成に良い影響を与えたアクションを伝える | 目標をするにあたって、メンバーのどのような点が良かったのか、詳細に伝える |
③より良くなるための アドバイスをする | 未来に向けたフィードバックを行う |
④次回までにすべきことの認識を合わせる | リーダーとメンバーで、次回までの具体的な行動や目標を立て、認識を合わせることで、効果的なフィードバックのサイクルを回し続けることができる |
ちなみに、ポジティブフィードバックにおいてリーダーが注意すべきなのは、根拠のない褒め方はしないということです。
ただ単に印象でメンバーを褒めても、客観性に乏しく、メンバー本人にはあまり響かない可能性が高いです。
また、メンバーのタイプをよく見極め、一人のときに褒めるべきなのか、他のメンバーの前で褒めるべきなのかも考慮しなければいけません。
まとめ
ここまで、チームビルディングで導入すべきポジティブフィードバックについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
良い面を褒めて伸ばすことは、成功すればメンバーにとってもリーダーにとっても、非常に気持ちの良い施策となります。
また、メンバーのさらなる成長を求めるのであれば、3up Projectを活用し、スキルを向上させることも検討してください。