意思決定とは、目標達成のために、複数の選択肢の中から最適なものを選ぶことを指します。
また、クリニックのチームビルディングにおいては、こちらの意思決定が集団で行われるケースも多いです。
今回は、集団意思決定のメリットやデメリットについて解説したいと思います。
集団意思決定のメリット
複数のメンバーで進められるチームビルディングにおいて、集団意思決定を行うことのメリットとしては、主に以下のことが挙げられます。
・コラボレーションの文化が育つ
・さまざまな視点から意見を集められる
・メンバーが積極的に参加できるようになる
・リスクをチーム全体で分散できる
コラボレーションの文化が育つ
集団意思決定は、チームを構成するメンバー全員で行われるものです。
そのため、メンバー間におけるコラボレーションの文化が育ち、今後の意思決定や業務においても、比較的スムーズに進むことが予想されます。
さまざまな視点から意見を集められる
1人の考え方や価値観しか反映されない個人の意思決定に対し、集団意思決定はさまざまな視点から意見を集めることができるため、チームにとって最適な案が採用される可能性は高いです。
メンバーが積極的に参加できるようになる
集団意思決定は、メンバー全員の意見が反映されることから、各メンバーに関心が生まれます。
また、こちらはチームビルディングにおいて消極的なメンバーを減らし、積極的な参加を促します。
リスクをチーム全体で分散できる
個人での意思決定で選択ミスがあった場合、ある程度そのメンバーに責任が発生しますが、全員が納得した上で行われる意識決定では、ミスなどのリスクをチーム全体で分散することが可能です。
集団意思決定のデメリット
チームビルディングにおける集団意思決定にはメリットが多いものの、以下のようなデメリットも存在します。
・意思決定に時間がかかる
・偏った意見が出ることがある
・決定の過程で目標を見失う可能性がある
・意思決定に完全な責任を負う人物がいない など
また、集団意思決定において生じる弊害としては、グループシンク、グループシフトも挙げられます。
どのようなものか詳しく見てみましょう。
グループシンク(集団浅慮)
グループシンクとは、集団浅慮とも呼ばれるもので、合意に至ろうとするプレッシャーから、集団において物事を多様な視点から批判的に評価する能力が欠落する傾向をいいます。
チームの凝集性が高い場合、支配的なリーダーが存在する場合などに起きやすく、このような状況で下された集団意思決定は、チームビルディングを進めるにあたって不合理な結論や行動につながりやすいです。
グループシフト(集団傾向)
グループシフト(集団傾向)は、同じ意見や考え方を持つ人物が議論することで、その方向や進め方がより極端になる現象です。
具体的には、以下の2つがグループシフトに該当し、どちらも集団意思決定の精度を下げたり、メンバー全員の意見が正確に反映されなかったりする原因になります。
グループシフトの種類 | 概要 |
リスキーシフト | 一人だと慎重かつ理性的な行動を取ることができる人物が、グループシンクによってよりリスクの高い意思決定に加担してしまう現象 |
コーシャスシフト | 一人だと大胆な行動を取ることができる人間が、グループシンクによってより慎重な方向の意思決定に加担してしまう現象 |
まとめ
ここまで、チームビルディングにおける集団意思決定のメリット・デメリットについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
集団意思決定は、チームビルディングにおいて必要不可欠ですが、必ずしも毎回正しい答えにたどり着けるとは限りません。
3up Projectを活用し、意識の高いメンバーを育て上げることで、前述したような集団意思決定における混乱はある程度回避することができます。