チームビルディングに採り入れるべき“マズローの欲求5段階論”

チームビルディング

クリニックのチームビルディングでは、各メンバー、目標に向かってモチベーション高く行動できるよう、リーダーが工夫しなければいけません。

また、メンバーの動機付けを行うにあたってリーダーが知っておくべき理論の1つに、“マズローの欲求5段階論”というものがあります。

今回はこちらについて解説します。

マズローの欲求5段階論の概要

マズローの欲求5段階論とは、心理学者であるアブラハム・マズローが理論化した説で、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生き物である」という仮定のもと、人間の欲求を5段階で表したものです。

具体的には、人間には以下の5段階の欲求があり、1つ下の欲求が満たされると、次の欲求を満たそうとする基本的な心理学的行動を表しています。

段階欲求
第1段階生理的欲求
第2段階安全欲求
第3段階社会的欲求
第4段階承認欲求
第5段階自己実現欲求

各段階、欲求の特徴について

マズローの欲求5段階論における各段階、欲求の特徴については以下の通りです。

生理的欲求

生理的欲求は、食事や睡眠、排泄といった人間が生きていくための本能的な欲求です。

人間の場合、他の動物とは違って、こちらの欲求が満たされるだけで満足することは基本的にはありません。

安全欲求

安全欲求は、身の危険を感じるような状況から脱したいという欲求です。

具体的には、心身ともに健康、かつ経済的にも安定した環境で、安心して暮らしたいという欲求を指しています。

社会的欲求

社会的欲求は、組織などの集団に所属したい、仲間を得たいといった欲求のことです。

帰属欲求とも呼ばれるもので、現代社会を生きる人間にとっては、所属できる集団が必要不可欠だと言えます。

承認欲求

承認欲求は、他者から認められたいと願う欲求のことであり、具体的には所属している集団の中で認められたい、他者から尊敬されたいといった感情を指しています。

近年、あまり良くない意味で使用されることが多い言葉ですが、承認欲求を満たすことは行動のモチベーションにつながります。

自己実現欲求

自己実現欲求は、ここまでのすべての欲求が満たされた場合に至る欲求で、自身が満足できる自分になりたいという欲求を指しています。

チームビルディングでの活かし方

クリニックのチームビルディングにおいて、マズローの欲求5段階論の考え方を活かすには、こちらを活用した風土づくりを行う必要があります。

風土づくりをするにあたって、リーダーが各メンバーに理念を伝えるだけでは、理念を理解させたり、メンバー自らが行動に移せるようになったりしません。

重要なのは、組織の理念および目的をメンバー一人一人が理解し、個人の自己実現と重ねていくことです。

そのため、リーダーはまず、メンバー一人一人が自身の安心、安全を感じ、社会的欲求を満たす環境の中で、信頼感を持てるような環境をつくらなければいけません。

このような環境が整わなければ、メンバーは他人のことまで気を配ることができず、人のアドバイスなどを受け入れるのも難しくなります。

また、その後リーダーは、メンバーの承認欲求を満たす取り組みも行う必要があります。

このとき、むやみに褒めるのが正解ではなく、あくまで組織の理念と価値観に沿って承認することが大切です。

チームが向かっている方向のベクトルと、個人の努力のベクトルが揃ったことを承認することで、双方のベクトルが進み、同じ方向に進むことができます。

まとめ

ここまで、クリニックのチームビルディングに採り入れるべき、マズローの欲求5段階論について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

クリニックのリーダーは、すべての従業員に前述したような欲求があることを把握し、チームが良い方向に向かうよう、それぞれの欲求を満たす取り組みを実行する必要があります。

もし、それでもメンバーのモチベーションやスキルが上がらないのであれば、3up Projectの活用も視野に入れてください。

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