クリニックのチームビルディングは、複数のメンバーで目標の達成を目指すためのものです。
また、このときチームを束ねる院長先生は、集団行動を取ることが各メンバーに与える影響について、事前に把握しておくことが望ましいです。
今回はこちらの点について、詳しく解説したいと思います。
集団行動がメンバーに与える影響5選
人は集団に属するとき、一人でいるときとは異なる行動を取ります。
つまり、個人行動と集団行動には、大きな違いがあるということです。
また、チームビルディングでは、以下のような側面から、メンバーの行動に影響を与えるとされています。
・役割
・規範
・凝集性
・規模
・構成
役割
集団行動にあって個人行動にないものとして代表的なのが、メンバーそれぞれの役割です。
クリニックのリーダーである院長先生は、各メンバーに適した役割を与え、最大限に力を発揮できるようなマネジメントをしなければいけません。
また、こちらの役割に関しては、業務やチームビルディングそのものの進捗具合を加味しながら、適宜変更することも考えるべきです。
規範
規範とは、集団行動における行動基準のことをいいます。
簡単にいうと組織のルールであり、こちらがなければチームビルディングにまとまりが出ず、メンバー間の関係性が悪化したり、生産性が下がってしまったりすることがあります。
そのため、院長先生は、チームビルディングの開始時に規範をつくり、メンバー全員に浸透させる必要があります。
もちろん、規範についても役割と同じく、チームビルディングを進めていくにつれて問題が生じた場合には、修正していくことが求められます。
凝集性
凝集性とは、集団がメンバーを引きつけ、その集団の一員であり続けるように動機づける度合いのことをいいます。
凝集性が高いチームほど、メンバー一人一人の帰属意識が高く、チームの目標やビジョンへの貢献度が高まります。
また、コミュニケーションも容易になり、情報共有が促進されることで、コミュニケーションの効率化が図れる上に、集団内の人々が共通の目標や価値観を持つため、結束力が向上します。
このような凝集性の高いチームをつくるために、院長先生はメンバー同士で多くの時間を共有させたり、小規模のグループをつくったりすることが大切です。
規模
個人行動の場合、業務や行動の規模は一人に限定されていますが、集団行動ではそれぞれ規模が異なります。
また、大規模な集団は、多様な意見や情報の入手に適している一方で、実行には小規模な集団が適しています。
具体的には、7人前後の集団が、もっとも行動を起こしやすいとされています。
そのため、院長先生はチームビルディングという大きな集団の他にも、各分野の小規模な集団をつくり、チームが目標を達成しやすいような環境を整えるべきです。
構成
構成は、そのチームにどのような個人が集まるかを指す言葉です。
チームビルディングでは、さまざまなスキルや知識を持つメンバーが集まりますが、メンバーの多様性があることには、メリットもデメリットもあります。
具体的には以下の通りです。
メリット | 多様な能力や情報を持つチームとなり、目標達成率がアップする |
デメリット | 短期的なプロセスに支障を与える |
長い目で見れば、多様なメンバー構成はチームビルディングに良い影響を与えるものの、チームとしてまとまりを持たせるまでには、ある程度時間がかかります。
まとめ
ここまで、院長先生が知っておくべき、集団行動がメンバーに与える影響について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
チームビルディングの目標達成には、臨機応変な役割、ルールの変更や、状況に応じた行動単位、メンバー構成などが求められます。
また、メンバー個々の能力ももちろん必須であり、それが不足していると感じるクリニックは、3up Projectの活用も視野に入れるべきです。