チームビルディングで採り入れたいピグマリオン効果とは?

チームビルディング

クリニックのチームビルディングにおいて、院長先生はさまざまな役割を担っています。

その一つが、メンバーのモチベーターとなることであり、こちらの取り組みの一環として挙げられるのが“ピグマリオン効果”と呼ばれるものです。

今回は、ピグマリオン効果の概要や方法などについて解説したいと思います。

ピグマリオン効果の概要

ピグマリオン効果とは、組織において上司が部下に対し期待を寄せることにより、部下の業績が上がる効果のことをいいます。

期待効果とも呼ばれるもので、クリニックのチームビルディングでは院長先生が上司、メンバーが部下に該当します。

ピグマリオンという名称は、ギリシャ神話に登場する王の名前が由来です。

ピグマリオンは、自身が掘った彫像に恋をしてしまい、彫像が人間になることを強く望みました。

それを知った神が、彫像を人間に変えたという逸話があります。

このことから、人は期待することにより、状況を好転させられることをピグマリオン効果と呼んでいます。

ゴーレム効果との違い

ピグマリオン効果と似た仕組みの効果にゴーレム効果というものがありますが、こちらはピグマリオン効果における期待と結果だけでなく、その逆も成り立つという考え方を指しています。

例えば、特定の人物に悪いイメージを持って接すると、実際その人にとって悪い人物になってしまったり、成績が良くない部下だと思いながら接すると、実際部下の成績が下がってしまったりといったケースです。

つまり、ポジティブな因果関係を示すのがピグマリオン効果、ネガティブな因果関係を示すのがゴーレム効果だということです。

ピグマリオン効果期待と良い結果の因果関係を示すもの
ゴーレム効果期待しないことと悪い結果の因果関係を示すもの

ピグマリオン効果の採り入れ方について

クリニックのチームビルディングでピグマリオン効果を採り入れる場合、院長先生は以下のような方法を用いるのが望ましいです。

・裁量を与える
・達成できる課題を与えて自信を付けさせる
・褒める言葉に期待感を込める
・悩みや課題に寄り添う

院長先生は、メンバーに期待するだけでなく、ある程度の裁量を持たせることで、ピグマリオン効果がより強く働きます。

こちらは、院長先生がメンバーを信頼し、業務を任せているということについて、言葉ではなく行動で示すことができるからです。

例えば、ある業務に関する予算や時間などについて、メンバーが自己判断で動くことができる余白をつくっておくことが望ましいです。

また、メンバーにはなるべく達成可能な課題を与え、それを成功させることにより、自信を付けさせることも大切です。

その他、メンバーを褒めるときの言葉には、「期待しているよ」と具体的な言葉を使うようにし、時には悩みや課題に寄り添うことで、信頼関係の構築や心理的安全性の向上にも努めることが大切です。

ピグマリオン効果における注意点

チームビルディングでピグマリオン効果を採り入れる場合、メンバーには過剰な期待をかけすぎないように注意しなければいけません。

院長先生がメンバーに業務を依頼する場面は多いかと思いますが、その際に能力に合っていないような大きな仕事を任せることは、過剰な期待に該当します。

こちらがうまくいけば、当然本人の自信につながりますが、失敗すると自信を喪失し、「自分は仕事ができない」という意識を持たせてしまう可能性があります。

まとめ

ここまで、チームビルディングで採り入れたいピグマリオン効果について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

メンバーの成長は、チームビルディング全体ひいてはクリニックの成長につながります。

もし、上記のような取り組みを行っても、あまり成長が見られないというのであれば、医療機関に特化した育成プログラムである3up Projectを利用してみましょう。

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