クリニックの院長先生は、チームビルディングにおけるリーダーであり、こちらを成功に導くという重要な役割があります。
また、その役割を果たすためには、“コンセプチュアルスキル”を身につけることが求められます。
今回は、コンセプチュアルスキルの概要やメリットなどについて解説したいと思います。
コンセプチュアルスキルの概要
コンセプチュアルスキルとは、概念化能力とも呼ばれるもので、物質の本質を見極め、個人や組織の可能性を最大限にまで高める能力のことをいいます。
まさに、チームビルディングには打ってつけの能力です。
クリニックのチームビルディングにおけるリーダーである院長先生は、さまざまな出来事に直面したとき、それぞれの事象に共通するポイントを素早く見抜き、正しい判断へと導く必要があります。
このときに求められるのが、コンセプチュアルスキルです。
コンセプチュアルスキルを構成する要素
コンセプチュアルスキルは、以下のような要素によって成り立っています。
構成要素 | 概要 |
ロジカルシンキング | 物事をフレームワークで考えられる能力 |
クリティカルシンキング | 規定概念にとらわれず、物事を客観的に捉えられる能力 |
ラテラルシンキング | 常識や過去にとらわれず、自由な考え方ができる能力 |
多面的視野 | 発生した事象に対し、多方面からアプローチできる能力 |
俯瞰力 | 物事を全体として捉えられる能力 |
知的好奇心 | 新しい物事を受け入れた上で、知識を得られる能力 |
探求心 | 物事を深く理解するために、調査や分析を行える能力 |
受容性 | 自身と異なる価値観や特性を受け入れられる能力 |
柔軟性 | 予想外の出来事に臨機応変に対応できる能力 |
先見性 | 数年後を踏まえて行動できる能力 |
院長先生がコンセプチュアルスキルを身につけるメリット
チームビルディングにおいて院長先生がコンセプチュアルスキルを身につけるメリットとしては、主に以下のことが挙げられます。
・問題の本質を見抜ける力がつく
・新しい発想が生まれる
・生産性が向上する
・チーム内のリスクを回避できる
コンセプチュアルスキルがあれば、物事の本質が見えてくるため、問題解決までの時間が短縮されます。
また、複雑になったものを明確にでき、そこから新たな発想が生まれる可能性もあります。
こちらは、これまで解決できなかった問題を解決するチャンスにつながります。
その他、チームが要領良く業務を進められる体制づくりや、チーム内の問題回避、余計な出費の防止というメリットも生まれます。
院長先生がコンセプチュアルスキルを高める方法
院長先生がコンセプチュアルスキルを高めるには、日頃から自身で目的を考える習慣を身につけることが大切です。
自身の一つ一つの行動と、その行動は何のために行っているのかという目的を考える習慣をつけることで、本質を見抜くスキルが高められます。
また、チームビルディングの中で、チャレンジとリフレクションを繰り返すことも大切です。
何でも新しいことに挑戦し、その都度行動について見直すことで、成功や失敗における本質、共通性を見出せるようになります。
過去を何度も思い返すことを反芻思考といいますが、失敗をした場合、こちらは気持ちがネガティブになることにもつながります。
しかし、リフレクションはこれとはまた違い、失敗の理由に注目し、同じ失敗を繰り返さないようにとポジティブな気持ちに起因する振り返りのため、自己成長が期待できます。
まとめ
ここまで、クリニックの院長先生に求められるコンセプチュアルスキルについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
クリニックのチームビルディングのリーダーとして、メンバーをまとめあげるために、コンセプチュアルスキルの習得は急務だと言えます。
また、院長先生が最大限に能力を発揮しても、チームがまとまりに欠けるという場合は、3up Projectの活用も視野に入れるべきです。