チームビルディングでは、複数のメンバーがそれぞれ持ち場の業務をこなし、一つの目標に向かって前進する必要があります。
しかし、業務効率化の工夫をしなければ、なかなか目標は達成できません。
そこで有効なのが、クリティカルパスの特定です。
今回は、クリティカルパスの特定方法やメリットなどを解説します。
クリティカルパスの概要
クリティカルパスは、プロジェクトを期間通りに終了させるために、遅らせてはいけないもっとも重要な工程です。
チームビルディングにおけるプロジェクトのタスクには、前の工程が終了しないと進められないものや、同時並行できるものなどがあります。
これらのうち、もっとも優先度が高いのがクリティカルパスです。
たとえ他のタスクが早く終了しても、クリティカルパスが遅れてしまうと、プロジェクトそのものが遅延してしまいます。
クリティカルパスの特定方法
チームビルディングにおけるクリティカルパスを特定するには、まずPERT図を作成する必要があります。
PERT図とは、プロジェクトに関わるタスクをすべて丸で記入し、工数や期間とともに矢印で結んだ図のことをいいます。
タスクを①からスタートし、次のタスクに入るまでの時間を矢印で結び、最終的に一番時間がかかるタスクを見つけます。
また、クリティカルパスの特定する際は、①から右に工数や時間を足していけばわかります。
例えば、①⇒②⇒③⇒④⇒⑦⇒⑧までにかかる時間が合計135分だとします。
続いて、①⇒②⇒④⇒⑦⇒⑧の時間が合計180分、①⇒⑤⇒⑥⇒⑦⇒⑧の時間が合計125分だとしましょう。
このような場合、もっとも時間がかかる工数は①⇒②⇒④⇒⑦⇒⑧であるため、こちらがクリティカルパスということになります。
クリティカルパスを特定するメリット
クリティカルパスを特定することにより、以下のようなメリットが生まれます。
・効率的なスケジュール管理
・ボトルネックの回避
・今後のプロジェクトの計画に有用
チームビルディングのクリティカルパスが明確になることで、プロジェクト全体にかかる日数や必要工数も明瞭になります。
また、クリティカルパス内のタスクの進捗状況を常に管理し、問題が生じた場合には即座に対応することで、スケジュールの遅延も起こりづらくなります。
さらに、クリティカルパスの特定はボトルネックの回避にもつながります。
ボトルネックとは、ワークフロー内で停滞や生産性低下など、良くない影響を与えている部分を指しています。
プロジェクトの作業工程にボトルネックがあると、それ以外の工程が円滑に進められていたとしても、プロジェクト全体を通して多くの時間を要することになります。
クリティカルパスがハッキリしていれば、このような心配は少ないです。
ちなみに想定のクリティカルパスと実際のクリティカルパスを比較することにより、今後のプロジェクトの計画に反映でき、よりプロジェクトの精度は高まります。
クリティカルパスの注意点
チームビルディングのクリティカルパスの特定は、プロジェクトの準備段階で行うようにしましょう。
こちらは、特定に膨大な時間がかかる可能性があることが理由です。
プロジェクトからクリティカルパスを見つけることは、決して簡単ではありません。
プロジェクトの規模やタスクの内容によっては、かなり時間がかかるおそれがあります。
なぜなら、大きい作業だけでなく、小さな作業もクリティカルパスになる可能性があるからです。
そのため、時間的に余裕がある準備段階で特定することが大切です。
まとめ
チームビルディングの業務については、さまざまな方法で効率化を図る必要があります。
そのため、クリティカルパスの特定は早い段階で行っておきましょう。
そうする方が、現場で業務を行うメンバーも行動しやすくなります。
また、業務効率化のためには、各メンバーのスキルを上げることも大切です。
その際には、ぜひ3up Projectを活用してください。