チームビルディングで意識したい”つながらない権利”とは?

チームビルディング

クリニックのチームビルディングは、メンバーの意識やスキル、業務効率などを高めることで、初めて目標に向かって進み出すことができます。

しかし、チームビルディングでは、メンバーの“つながらない権利”についても意識しなければいけません。

今回は、つながらない権利の概要や関連する取り組みについて解説します。

つながらない権利とは?

つながらない権利とは、業務終了後や休日など、就業時間外に仕事上のメールや電話への対応を拒否する権利のことをいいます。

こちらはコロナ禍をきっかけに、大きく注目されるようになりました。

院長先生からすれば、チームビルディングのメンバーに対し就業時間外に仕事上の連絡をしないことで、メンバーのつながらない権利を守れます。

また近年では、欧州議会の2021年決議がつながらない権利をEU指令として制定することを決めています。

現在つながらない権利を規定するEU加盟国は、フランスやイタリア、ベルギーやスペインなど数ヶ国に上ります。

つながらない権利を守るための取り組み

メンバーのつながらない権利を守るために、院長先生は以下のような取り組みを実践すべきです。

・チーム全体の意識改革
・業務の棚卸
・取引先への対応
・チーム内のルールづくり

各項目について詳しく説明します。

チーム全体の意識改革

まず実施しなければいけないのは、チーム全体の意識改革です。

特に院長先生自身はもちろん、チームビルディングにおける管理職がつながらない権利に興味や関心を示さない限り、どれだけ制度や仕組みを構築しても意味がありません。

業務の棚卸

つながらない権利が守られていない理由の一つに、業務効率が悪いことが挙げられます。

業務効率が悪いことで、メンバーにおける時間外労働が発生し、上層部が電話やメールをせざるを得ない状況がつくられます。

そのため、院長先生は各業務の棚卸を行い、増員や業務量のバランス調整などを行います。

取引先への対応

つながらない権利は、取引先によっても脅かされることがあります。

そのため、クリニックでは“〇時以降連絡は翌日対応”など、取引先とのルールを明文化しなければいけません。

チーム内のルールづくり

つながらない権利を守るには、当然チーム内でルールを作成し、それを共有することも大切です。

例えば“〇時~〇時までのチャット送信は禁止”、“受信したメッセージは翌日の就業時間まで対応しない”といったシンプルなルールを設けるべきです。

つながらない権利を守ることのメリットや注意点

つながらない権利を守ることで、各メンバーの休みの質は向上します。

一切仕事の連絡がないため、心も体もリフレッシュできるからです。

またつながらない権利の保護は、リモートハラスメントの防止にもつながります。

リモートハラスメントとは、リモートワークにおいて行われるハラスメント全般を指します。

例えば、就業時間外におけるオンライン会議への参加の強要などが該当します。

つながらない権利を意識していれば、このようなハラスメントによってメンバーの負担を大きくすることもありません。

ただし、つながらない権利が守られているということは院長先生や他のメンバーが困ったときも、休日に他のメンバーへの連絡ができないということになります。

もちろん緊急性の高いトラブルがあった場合は致し方ありませんが、その他のケースでは極力連絡をせずに済むよう、各メンバーの業務対応力を上げておく必要があります。

まとめ

クリニックのチームビルディングは、すべてのメンバーが一丸となって業務に取り組むことが大事です。

しかしメンバーに仕事中心の生活を強いているようでは、なかなか一体感は生まれませんし、院長先生の信用も低下します。

もし各メンバーのスキルをアップさせたいというのであれば、就業時間内に3up Projectなどのセミナーを受講させましょう。

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