クリニックのチームビルディングにおいて、メンバーとコミュニケーションを取ることは、院長先生の大事なタスクの一つです。
またコミュニケーションを取る際は、単純に会話をするだけでなく、ミラーリングを意識することが求められます。
今回は、院長先生からメンバーに対するミラーリングについて解説します。
ミラーリングの概要

ミラーリングは、相手の身振りや話し方に対し、同じような反応を示すというコミュニケーション手法です。
心理学では、ミラーリングは共感や理解を深める手段とされています。
人は鏡に映った自身に親しみを感じるように、相手が自身と同じような行動を取ると、無意識のうちに好意を抱きやすくなります。
クリニックのチームビルディングにおいて、院長先生はメンバーと良好な関係を築かなければいけません。
そうしなければ、チームを一つの目標に向けて動かすのが難しくなります。
チームビルディングにおけるミラーリングのメリット

院長先生がチームビルディングのメンバーにミラーリングを活用することで、以下のようなメリットが生まれます。
・信頼関係が構築される
・適切な人材配置ができる
ミラーリングは相手の気持ちに寄り添った方法であるため、コミュニケーションに採り入れることで信頼関係を構築できます。
そのため、お互い業務に集中しやすい環境がつくられます。
もちろん、こちらは院長先生とメンバーの間だけでなく、メンバー同士でも同じことが言えます。
信頼関係のあるメンバー同士で業務を進めることにより、生産性は格段にアップします。
また院長先生目線でいうと、ミラーリングはメンバーの内面から共通点を見つけられる方法でもあるため、内面を把握していれば適切な人材配置が可能になります。
人材配置が適切であれば、メンバーの負担は軽減されますし、全体的な組織風土の活性化にもつながります。
ミラーリングの実践方法

具体的なミラーリングの実践方法としては、以下の3つの要素をメンバーに合わせることが挙げられます。
・動作、外見
・声、言葉
・感情
各項目について詳しく説明します。
動作、外見
例えばメンバーが身を乗り出したとき、同じように身を乗り出すことで、話の内容への関心をアピールできます。
また相手が意見を述べたタイミングで相槌を打てば、意見に同意していることを示せます。
さらに似たような服装や身だしなみを意識することも、ミラーリングの一つです。
声、言葉
会話のテンポが遅いメンバーに対しては、それに合わせることで会話のしやすさを感じてもらえます。
また声のトーンについてもある程度合わせることで、両者間に温度差がないことをアピールできます。
感情
メンバーが楽しそうに話しているとき、院長先生も同じように明るい表情をすることが大切です。
逆に暗かったり、悲しそうだったりするメンバーに対しては、真剣な表情を見せるようにします。
相手の感情に同調する方法は、ミラーリングの中でももっとも効果が高いとされています。
チームビルディングにおけるミラーリングの注意点

院長先生がメンバーに対してミラーリングを行う際は、さりげなく控えめな同調を心掛けなければいけません。
ほとんどの方は、ミラーリングを行われていることに気付きませんが、中には敏感な方もいます。
あまりに大胆なやり方だと、逆にメンバーを怒らせたり、不快な思いをさせたりする可能性があります。
まとめ
ミラーリングは一切コストをかけず、メンバーとの信頼関係を築くことができる方法の一つです。
そのため、院長先生とメンバーとの関係がまだ出来上がっていない形成期などは、特に積極的に採り入れるべきだと言えます。
また形成期のメンバーは、医療従事者としてのスキルも不十分である可能性が高いです。
そのため、3up Projectによって基本的な教育や研修を行うことも大切です。