チームビルディングは、タックマンモデルと呼ばれる5つのプロセスを経て、最終的に目標を達成するためのものです。
そのため、チームで動く期間が長くなるケースもあり、業務の停滞があった場合などは改革も必要です。
今回は、チームビルディングの改革に用いるアンラーニングについて解説します。
アンラーニングの概要

アンラーニングは学習棄却とも呼ばれるもので、各メンバーが持てる知識やスキルの一部を捨て、代わりに新しい知識やスキルを得るための取り組みです。
従来の信念やルーティーンに縛られていては、時代の変化が激しい昨今のビジネスシーンに対応できません。
そのため、チームビルディングでは適宜個々のメンバーのアンラーニングを実践する必要があります。
ちなみにこれまでの知識やスキルを捨てるといっても、あくまで意図的なプロセスによって使用停止にするだけです。
必要があれば、また取り出して使うことができます。
アンラーニングのメリット

チームビルディングにおけるアンラーニングのメリットは以下の通りです。
・メンバーの成長促進
・業務効率の向上
・変化に強いチームの形成
一定のスキルを習得した中堅以上のメンバーは、継続的な学習を怠ってしまう傾向にあります。
このような場合にアンラーニングを採り入れることで、多くのスキルを持つメンバーでも成長が見込めます。
また従来の価値観を見直し、取捨選択してアップデートするアンラーニングは、単純に業務効率の向上にもつながります。
さらにアンラーニングを導入し、新たな価値観を採り入れる基盤が整備されれば、変化に強いチームがつくられます。
アンラーニングを導入する際の流れ

チームビルディングでアンラーニングを導入する場合、以下のような流れで行うのが一般的です。
①個人単位での洗い出し
②チームでの洗い出し
③取り組みへの優先順位付け
まず各メンバーに対しこれまでの業務の行い方を箇条書きにしてもらい、継続するもの、停止するものを洗い出します。
またその後はチーム単位となり、目標の再確認、目標を果たすために今必要な取り組みを内省してまとめます。
チーム単位で今取り組むことが決定したら、その取り組みに優先順位をつけ、個人で洗い出した継続すべきもの、停止するものと紐づけていきます。
ちなみに継続すべきもののうち、優先順位から外れた項目については、ミッションとの結びつきが弱いため思い切って停止することをおすすめします。
アンラーニングの注意点

チームビルディングでのアンラーニングでは、以下の点に注意しなければいけません。
・メンバーのモチベーションの低下
・メンバーにおける自責の念
アンラーニングの導入時は、メンバーがこれまで学んできたことを停止しなければいけないため、モチベーションが低下するおそれがあります。
具体的には「これまで学んだことは無駄だった」「否定されている」と捉えるメンバーが出てくることが予想されます。
そのため、事前にアンラーニングの目的と必要性について、メンバーには十分説明しておく必要があります。
またアンラーニングにおける個人の内省では、メンバーが自身を強く責めてしまうことも考えられます。
アンラーニングは、あくまでこれまでの経験を客観的に捉え、何が現状足りていないのかを意識するための取り組みです。
自身を責めたり否定したりするメンバーが出てくると、チームの団結力が低下する可能性があるため、注意してください。
まとめ
知識やスキルは、一度身につけたものが永遠に活用できるとは限りません。
そのため、チームビルディングにおいては、アンラーニングのような改革の取り組みが必要不可欠です。
また新たな知識やスキルを体系的に学ばせたいというのであれば、外部のサービスも活用しましょう。
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