クリニックのチームビルディングにおいて、院長先生や管理職のメンバーは、若いメンバーもしくは新たに入社したメンバーの教育を行います。
このとき、決して言ってはならないことがいくつか存在するため、院長先生を含む管理職のメンバー同士で共有しておきましょう。
今回は、特に言ってしまいがちな言葉を紹介します。
チームビルディングのメンバー教育におけるNGワード5選

院長先生や管理職のメンバーは、普段メンバーを指導する中で以下のような言葉を使わないように注意しましょう。
・どうしてできないの?
・わかると思うけど
・前にも言ったよね
・何かあれば言ってね
・自分の若かった頃は
各項目について詳しく説明します。
どうしてできないの?
メンバーに業務の方法などを教えたものの、なかなか実践できない場合、「どうしてできないの?」という言葉を使ってしまう方がいます。
この言葉でいう“どうして”は、できない原因を分析するのではなく、単純にメンバーを責める質問です。
またどうしてできないのかを考えるのであれば、メンバーの非だけでなく、教育・指導する側の非も考えなければいけません。
教え方が悪く、うまく言葉が伝わっていないことが原因で、業務を実践できないという可能性もあります。
わかると思うけど

「見たらわかると思うけど」「やってみればわかると思うけど」という言葉も、チームビルディングのメンバー教育では使用すべきではありません。
なぜならこのような言葉をかけると、わからない部分があっても、メンバーは質問をしづらくなるからです。
その結果どういうことが起こるかというと、理解できないメンバーはわかったふりをして業務を続けてしまいます。
こちらは、場合によってはチームビルディング全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。
前にも言ったよね
「前にも言ったよね」という言葉も、できる限りチームビルディングのメンバー教育では使用しないことをおすすめします。
特に新入社員のメンバーは、覚えることが多く、メモなどを取っていたとしても以前聞いたことを忘れてしまうことがあります。
そのような状況の中、上司から「前にも言ったよね」と言われてしまうと、新入社員のメンバーは委縮して何も聞けなくなってしまいます。
何かあれば言ってね
院長先生や管理職のメンバーの中には、部下のメンバーに対し「何かあれば言ってね」と声をかけている方も多いでしょう。
こちらは、一見メンバーを思いやる言葉のように見えますが、実際は教育・指導する責任を放棄していると言えます。
「何かあれば言ってね」という言葉は、場合によっては「こちらからは何も教えない」という言葉に捉えられかねません。
管理職はメンバーから質問があるのをただ待つだけでなく、積極的にコミュニケーションを取り、問題点を洗い出しやすい環境をつくらなければいけません。
自分の若かった頃は

古くからクリニックに在籍する院長先生や管理職のメンバーは、「自分の若かった頃は」という言葉を使いがちです。
こちらはメンバーのモチベーションを下げるだけであるため、言葉にしてはいけません。
部下のメンバーからすると、上司の武勇伝など興味がありませんし、言われたところで響く可能性は低いです。
また例えば昭和時代と令和時代では、社会を取り巻く環境も業務内容もまったく異なるため、そもそも比較対象になりません。
まとめ
近年は、何気ない上司の行動がハラスメントと捉えられることが多く、チームビルディングの院長先生や管理職のメンバーは非常に教育がしづらいかと思います。
それでも育てていくには、時代に合った指導法や言葉遣いを実践するしかありません。
もし院内でのメンバー教育に限界を感じたのであれば、3up projectなどアウトソーシングの教育・育成セミナーを活用することも視野に入れましょう。