クリニックのチームビルディングを支えるのは、現場でさまざまな業務をこなすメンバーです。
もちろん院長先生の力も必要ですが、メンバーがついて来なければ目標の達成はあり得ません。
今回は、各メンバーが働きやすい環境を整えるために、スローキャリアを尊重するメリットを中心に解説します。
スローキャリアの概要

スローキャリアは、自身の納得のいく働き方を重視しながら、キャリアを形成していく考え方です。
ここでいう自分とは、チームビルディングのメンバーのことを指しています。
またスローキャリアと対をなす言葉に、キャリアアップがあります。
キャリアアップは、出世や報酬などの目標に向かって計画的にキャリアを積み上げるものであり、どちらかというと仕事を中心に考えるメンバーによく見られます。
一方スローキャリアは、あくまで自身の生活やポリシーが軸になっています。
メンバーのスローキャリアを尊重するには?

メンバーのスローキャリアを尊重するために、院長先生は以下のような取り組みを行うことが求められます。
・メンバーが希望する業務を与える
・納得のいく働き方を実現する
院長先生はできる限りメンバーの意見を聞き入れ、それぞれが希望する業務を与えることで、スローキャリアを尊重できます。
また出勤時間や日数、休日など、メンバーが納得のいく働き方を整えることも重要です。
メンバーによって希望する働き方は異なるため、その折衷案を導き出せるかどうかで、クリニックにおけるスローキャリアの受け入れ度合いは変わってきます。
メンバーのスローキャリアを尊重するメリット

チームビルディングのメンバーにおけるスローキャリアを尊重すれば、チーム全体に以下のようなメリットが生まれます。
・生産性の向上
・新たな働き方の模索
・コミュニケーションの活発化
自身の生活やポリシーを尊重してもらったメンバーは、心に余裕が持てるようになります。
そのため、集中力が保たれやすく、生産性も向上することが期待できます。
また院長先生は、スローキャリアを受け入れることにより、クリニック全体の新たな働き方を模索できる可能性もあります。
例えばフリーアドレスや一部の業務におけるオンライン化などが進めば、さらにメンバーのモチベーションはアップするでしょう。
さらに業務に満足感や幸福感を得るようになったメンバーが増えると、必然的に現場の雰囲気が良くなり、コミュニケーションも活発になります。
チームビルディングにおけるスローキャリアの問題点

メンバーが働きやすい環境を整えるにあたって、スローキャリアの尊重はとても大事ですが、以下のような問題点もあります。
・すべての意見を聞き入れるのが難しい
・メンバーの貢献度に差が出る
複数のメンバーで構成されるのがチームビルディングであるため、すべての意見を聞き入れて実現するのは並大抵のことではありません。
そのため、取り組み方の項目でも触れたように、各意見に対する折衷案を導き出す必要があります。
またメンバーによって希望や要望は変わってきますが、仮にすべてに対応できたとしても、チームビルディングへの貢献度には個人差が生まれやすいです。
あまりにも一部のメンバーの意見が身勝手な場合、他のメンバーの不満につながったり、雰囲気が悪くなったりすることも考えられます。
そのため、院長先生からメンバーに対し、最低限スローキャリアに対する条件は提示しなければいけません。
まとめ
スローキャリアを尊重し、メンバーのモチベーションや生産性が向上すれば、チームとしては非常にプラスなことです。
しかし実際問題なく導入するのは難しく、現時点で労働環境に問題がある場合は、そこから改善していかなければいけません。
また労働環境の悪さにメンバーの技術不足、知識不足が関係しているのであれば、3up Projectの導入も考えるべきです。