近年、企業を中心に“ハラスメント”が大々的に取り上げられています。
実際「〇〇ハラスメント」「〇〇ハラ」という言葉を、日常生活の中で耳にすることが多くなりました。
今回は、そんなハラスメントの概要や種類、また、企業が放置することによるリスクについて解説したいと思います。
ハラスメントの概要
相手の意に反する行為により、不快な感情を抱かせることを“ハラスメント”といいます。
簡単にいうと“嫌がらせ”です。
しかし、こちらは相手が不快感を覚えることによって初めて成立するものであるため、必ずしも故意に行われるとは限りません。
よって、「そのようなつもりではなかった」といった、想定外のハラスメントが発生することもあります。
ちなみに、企業においてピックアップされることが多いハラスメントには、以下のものが挙げられます。
ハラスメントの種類 | 概要 |
パワーハラスメント(パワハラ) | 同じ職場で勤務する部下などに対し、職務上の地位などを利用して、苦痛を与えること |
セクシュアルハラスメント(セクハラ) | 相手が嫌悪感を抱いているにもかかわらず、性的な嫌がらせをすること |
マタニティハラスメント(マタハラ) | 妊娠、出産を理由に、解雇や雇い止めなどの嫌がらせをすること |
アルコールハラスメント(アルハラ) | 飲酒に関する嫌がらせ、迷惑行為(飲酒の強要、意図的な酔いつぶし、お酒を飲めない方への配慮の欠如、泥酔状態での迷惑行為など) |
企業がハラスメントを放置するリスク
前述したようなハラスメントが発生しているにもかかわらず、上層部が見て見ぬふりをしていると、企業は大きなリスクを負ってしまうため、注意しましょう。
具体的には、以下のようなリスクです。
・ 職場環境が悪化する
・ 法的責任を負う可能性がある
職場環境が悪化する
職場において、パワハラやセクハラなどが横行している場合、当然ながら職場環境は悪くなります。
例えば、常に怒鳴り散らすような上司がいる職場では、部下が委縮してしまい、労働に対するモチベーションが下がるだけでなく、作業効率も悪くなりかねません。
そして、何よりハラスメントは、優秀な人材を退職に追い込むきっかけとなる可能性もあり、こちらは企業にとって非常に大きなリスクと言えるでしょう。
法的責任を負う可能性がある
企業側は、従業員に対し、働きやすい職場環境を提供するよう努めなければいけません。
こちらは使用者の義務であり、もし違反するようなことがあれば、労働者に対して損害賠償責任を負うことも考えられます。
もっといえば、直接ハラスメントの被害を受けていなかったとしても、目の前でパワハラやセクハラを目撃した従業員がいる場合は、そちらに対する損害賠償責任を負う可能性もあるため、決して放置してはいけません。
企業がハラスメントの発生を抑えるためには?
企業が実践できる対策としては、まず上層部が正しい知識を身に付けることが挙げられます。
具体的には、どこまでがハラスメントに該当するのか、どういった種類があるのかといった内容を学ぶことで、ある程度は防止できるでしょう。
その他、職場の風通しを良くすることも、対策の1つだと言えます。
やはり、上限関係が強かったり、部下が思ったことを言えなかったりと、コミュニケーションがうまくいっていない職場では、認識の違いなどにより、ハラスメントが起こりやすくなります。
まとめ
ここまで、代表的なハラスメントの種類や、企業が見て見ぬふりをするリスクを中心に解説しました。
今後も、ハラスメントの種類はますます増加することが予想されるため、企業は常にアンテナを張り、リスクを負わないように注意しなければいけません。
より根本的に学びたいという企業は、コンサル会社などに相談したり、セミナーを受けたりすることも考えましょう。
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