様々な言動により、相手に不快な思いをさせてしまうことを“ハラスメント”といいます。
組織はあらゆるハラスメントに溢れていて、使用者・労働者ともに詳細を理解しておかなければ、自分の意思とは無関係に大問題へと発展する場合もあります。
今回は、組織でよく見られるハラスメントの種類について解説しましょう。
組織における3大ハラスメント
ハラスメントの種類は数え切れないほどありますが、企業などの組織では、以下の3つがピックアップされることが多いです。
・セクシュアルハラスメント
・パワーハラスメント
・マタニティハラスメント
それぞれの詳細を見てみましょう。
セクシュアルハラスメント(セクハラ)
セクシュアルハラスメント(セクハラ)は、性に関する言動を伴う不快な行為のことをいいます。
“男性から女性に対して行われる”というイメージが強いですが、実際はそうとは限りません。
女性から男性に行われる場合や、同性同士にもセクハラは存在します。
ちなみに、セクハラは以下の4種類に大別されます。
種類 | 概要 | 例 |
対価型 | 相手に見返りを約束することで、性的な行為を求めること | 昇給させる代わりに性的関係を要求する など |
環境型 | 性的な言動などで組織の空気を悪化させること | 性的な事柄について大声で話す など |
制裁型 | 主に異性に対して圧力をかけること | 男性の上司が男性従業員の意見しか受け入れない など |
妄想型 | 「相手が自分のことを好きかもしれない」と勘違いした行動を取ること | 休日も一緒に過ごそうとする など |
パワーハラスメント(パワハラ)
パワーハラスメント(パワハラ)は、組織における上層部などが、主に職務上の地位を利用し、耐えがたい苦痛を与えることをいいます。
行き過ぎた以下の行為はすべてパワハラにあたるため、この機会に覚えておきましょう。
パワハラにあたる行為 | 例 |
身体的攻撃 | 殴る、蹴る、物を投げる、物で叩く など |
精神的攻撃 | 脅し、暴言、侮辱、名誉毀損にあたる発言 など |
人間関係からの切り離し | 組織における無視、隔離、仲間外れ など |
過大要求 | 明らかに1人では遂行できない業務を要求する など |
過少要求 | 気に入らない相手に対し仕事を与えない など |
個の侵害 | 就業時間後にしつこく電話連絡をする など |
マタニティハラスメント(マタハラ)
マタニティハラスメント(マタハラ)は、組織における女性従業員に対し、出産や妊娠を理由に不当な扱いをしたり、精神的あるいは肉体的な苦痛を与えたりすることをいいます。
具体的には、以下のように2種類に細分化されます。
種類 | 概要 |
不利益取扱型 | 使用者が労働者に対し、妊娠・出産そのものや妊娠・出産に関する事由を理由に、解雇や降格、減給等の不利益取扱をすること |
嫌がらせ型 | 労働者が出産や妊娠に伴い、制度等を利用することを阻害したり、出産や妊娠に伴って労働能率が低下したこと、就業制限がされたことに関する不快な言動を行ったりすること |
その他の組織におけるハラスメント
上記の3大ハラスメント以外にも、組織には以下のようなハラスメントが潜んでいます。
種類 | 概要 |
アルコールハラスメント(アルハラ) | 上下関係を利用して飲酒を強要したり、意図的に酔い潰させたりすること |
ジェンダーハラスメント(ジェンハラ) | 一般的な男らしさ、女らしさの物差しから外れた行動を非難すること |
スメルハラスメント(スメハラ) | 口臭や体臭、香水の匂いなどによって相手を不快にさせること |
セカンドハラスメント(セカハラ) | セクシュアルハラスメントを受けた従業員が声を上げることで、逆に組織側から圧力などの二次被害を受けること |
まとめ
ここまで、組織における主なハラスメントの詳細を見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
使用者側は、何の悪気もない言動でハラスメントを発生させてしまうこと、労働者側は、思いもよらぬ理由でハラスメントに巻き込まれることもある、ということを理解しておきましょう。
より詳しく体系的に理解したいという組織は、外部コンサルタントなどに相談することをおすすめします。
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