eNPSの数値から推測できる企業の現状を知っておこう

NPSのこと

“eNPS”は、企業における従業員エンゲージメント(職場に対する信頼度・愛着度)を数値で表す指標です。

また、こちらの数値を見ることで、今企業がどのような状況なのかについて、ある程度推測することが可能です。

今回は、eNPSの数値から考えられる企業の現状について解説したいと思います。

eNPSが+40以上の企業における現状

eNPSの数値は、基本的にプラスになるケースが少ないですが、これが+40以上という非常に良い数値を叩き出している企業は、以下のような現状であると推測できます。

従業員の仕事への取り組み 企業やチームが特別なチームワークを持ち、誇りを持って業務に取り組んでいる
職場の雰囲気 独特の企業文化を感じさせる対話、社内イベントが行われている
顧客サービス 顧客が“特別な品質のサービス”を感じる
離職・就職 従業員の口コミによるリファラル採用が多い

eNPSが+20前後の企業における現状

eNPS+20という数値も、全体的はまだまだ高い数値だと言えます。

また、このような企業は、以下のような現状である可能性が高いです。

従業員の仕事への取り組み 高い集中力を持ち、業務を“自分事”として取り組んでいる
職場の雰囲気 前向きな従業員、顧客の期待に応えようとする従業員に触発される機会が多い
顧客サービス 顧客が“品質の高いサービス”を感じる
離職・就職 従業員の口コミによるリファラル採用が多い

これくらいの数値であれば、まだまだ職場の雰囲気は良く、業務の品質や生産性も高いことが予想されます。

eNPSが0前後の企業における現状

eNPSの数値が良くも悪くもない0前後の企業は、数値が表す通り、以下のような現状になっている可能性が高いです。

従業員の仕事への取り組み 不安、不満を感じる従業員もいるものの、業務には前向きに取り組んでいる
職場の雰囲気 不安、不満を口にする従業員もいるものの、基本的なムードは明るい
顧客サービス “標準程度のサービス”を提供している

ただし、これくらいの数値では、既存の従業員の口コミにおけるリファラル採用は、あまり期待できません。

eNPSが-40前後の企業における現状

eNPSが-40程度まで落ち込んでいる企業は、以下のように従業員の不安や不満、提供するサービスの質などに問題が出てきている可能性が高いです。

従業員の仕事への取り組み 業務を続けることに対する疑問や不安、業務への“やらされ感”を感じている
職場の雰囲気 不満や不平を言う従業員が多く、社内での会話も少ない
顧客サービス リピーターがサービスの品質低下を実感する
離職・就職 離職者が増え始める

表の通り、企業の環境が整っていないことにより、組織として悪い方向に向かっている可能性があるため、早急に問題をピックアップし、改善する必要があります。

eNPSが-60以下の企業における現状

eNPSの数値が-60以下、つまり批判者の割合が多くを占めている企業は、以下のような非常に深刻な状態です。

従業員の仕事への取り組み 不安が先行し、業務に集中できていない
職場の雰囲気 悪口、噂話が絶えず、従業員同士がほぼ無言を貫いている
顧客サービス 近々破綻するリスクがある
離職・就職 離職者が止まらない

ご覧の通り、eNPS-60以下の企業は、負のスパイラルに完全に入り込んでいる状態であると推測できます。

職場の雰囲気や生産性、サービスの質は著しく悪化・低下し、嫌気がさした従業員の退職も多くなるでしょう。

ここまで来ると、なかなか手の施しようがないため、eNPS調査は企業がまだ健全な状態だと判断できるタイミングで、早めに実施しておくべきです。

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まとめ

ここまで、eNPSの数値から推測できる企業の現状について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

もちろん、すべての企業において、前述した数値と現状がリンクしているわけではありませんが、1つの目安として覚えておいていただきたいと思います。

また、eNPSをより経営に活かしたいという企業は、一度専門のコンサルティング会社に相談してみましょう。

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