患者満足度調査は、患者様がクリニックのどこに満足し、どこに不満を感じているのかを把握するための有効な方法です。
院内では気づきにくい課題も、患者様の声を集めて分析することで見えてくることがあります。
この記事では、患者満足度調査を実施・分析するメリットと、調査を行う際の注意点について解説します。
患者満足度調査では何を確認するのか

患者満足度調査を実施するにあたって大事なことは、患者様が満足と感じている点、不満に感じている点を把握することではありません。
以下のような項目における不満点を細かく分析し、改善させ、患者満足度を上昇させることです。
| カテゴリ | 詳細 |
| 従業員について | ・医師、従業員の対応は良かったか ・医師の治療や薬に関する説明は良かったか など |
| 待ち時間について | ・待ち時間は長く感じたか ・待ち時間における従業員の対応はどうだったか など |
| 設備環境について | ・待合室は清潔だったか ・トイレは清潔だったか など |
患者満足度調査では、診療内容だけでなく、受付対応、待ち時間、スタッフの接遇、院内環境など、患者様が来院してから帰るまでのさまざまな体験を確認します。
複数の項目を継続的に調査することで、「なんとなく評判が良い・悪い」ではなく、改善すべきポイントを具体的に把握できるようになります。
患者満足度調査を実施する3つのメリット
1.患者様が感じている課題を把握できる
医院側が考えている課題と、患者様が実際に感じている課題が一致するとは限りません。
患者満足度調査を行うことで、待ち時間、説明の分かりやすさ、スタッフの対応、院内環境など、患者様の視点から改善点を把握できます。
感覚ではなく、患者様の声をもとに改善策を考えられることが大きなメリットです。
2.改善の優先順位を決めやすくなる
改善すべき項目が複数ある場合、すべてを一度に変えることは難しいものです。
調査結果を分析すれば、評価の低い項目や患者様から多く指摘されている項目を確認できるため、優先順位をつけて改善に取り組めます。
3.改善の効果を確認できる
患者満足度調査は、一度実施して終わりではありません。
改善前と改善後で同じ項目を調査することで、取り組みの成果を確認できます。継続して測定することで、院内改善をPDCAとして回しやすくなります。

患者満足度調査の実施・分析における注意点

患者満足度調査は、実施すればそれだけで医院が改善するものではありません。
大切なのは、集めた回答を分析し、課題を見つけ、実際の改善につなげることです。
調査すること自体を目的にしない
アンケートを実施して結果を確認するだけでは、患者満足度調査を十分に活用できているとはいえません。
「満足度が高かった」「この項目の評価が低かった」という結果だけを見るのではなく、なぜそのような評価になったのかを考えることが重要です。
数値だけでなく自由記述なども確認しながら、患者様がどのような場面で満足や不満を感じているのかを分析していきます。
調査結果を具体的な改善につなげる
患者様から改善を求める声が多かった項目については、院内で共有し、具体的な改善策を検討します。
たとえば「待ち時間」の評価が低ければ、単にスタッフへ「患者様を待たせないように」と伝えるだけではなく、
- 予約枠に問題はないか
- 診療時間にばらつきはないか
- 受付から診療までの流れに無駄はないか
- 待ち時間の説明や声かけは十分か
など、原因を分解して考えることが必要です。
患者様の評価を、具体的な院内改善へ落とし込むことが患者満足度調査の本来の目的です。
継続して測定し、改善効果を確認する
患者満足度は、一度調査しただけでは十分に把握できません。
改善策を実施した後に再び調査を行い、評価がどのように変化したのかを確認することで、その取り組みが本当に効果を上げているのかを判断できます。
調査 → 分析 → 改善 → 再調査
という流れを繰り返すことで、患者様の声を継続的な医院改善につなげることができます。
まとめ|患者満足度調査は「改善につなげること」が重要
患者満足度調査を行うことで、医院側だけでは気づきにくい課題や、患者様が評価しているポイントを客観的に把握できます。
しかし、調査を実施すること自体が目的ではありません。
重要なのは、患者様の声を集め、分析し、具体的な改善につなげ、その成果を再び確認することです。
患者様の声を継続的に医院運営へ反映していくことで、患者満足度の向上だけでなく、医院への信頼やスタッフの接遇・業務改善にもつながっていきます。
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