受付や待合室など、クリニックの従業員は院内におけるさまざまな場所で患者様と接します。
今回は、その中でも診察室で患者様に対応したり、話したりする場合のポイントについて解説したいと思います。
ワンランク上のホスピタリティを目指すクリニックは、ぜひ参考にしてください。
診察室での対応で心掛けたい3つのコト
クリニックの従業員が、診察室で患者様に対応する際は、必ず以下の3つの行動を心掛けましょう。
・迎え入れる
・案内する
・座ってもらう
迎え入れる
待合室から診察室へ患者様を迎え入れる際には、大きな声で「〇〇さん、お入りください」と伝えます。
このとき、予約時間を過ぎてしまっている場合は、「〇〇さん、大変お待たせ致しました」とお詫びをしてから迎え入れましょう。
また、患者様が診察室の中に入るまで、ドアは押さえておくべきです。
案内する
診察室に患者様を迎え入れたら、イスまで案内します。
複数のイスが設置されている広めの診察室の場合、しっかりと脇まで案内しなければ、患者様はどのイスに座れば良いかわからないため、注意しましょう。
また、案内する際は、患者様の様子に気を配ることができるよう、完全に背を向けず、斜めの体制で2~3歩前を歩きます。
もちろん、段差がある場合は、「段差にご注意ください」と声をかけましょう。
座ってもらう
診察室のイスまで案内したら、最後に指先を揃え、イスを手で指し示しながら、「どうぞこちらにおかけください」と声をかけます。
ここまでしっかり対応することができれば、初めて訪れる患者様にも好印象を持ってもらえる可能性が高くなります。
診察室で患者様と会話する際に心掛けたい3つのコト
患者様を診察室まで招き入れた後は、温かく、優しく患者様と会話をします。
具体的には、以下のようなことを心掛けてください。
・患者様を立てる
・症状を確認する
・共感する
患者様を立てる
診察室のイスに座ってもらったのは良いものの、まだ院長先生がその場にいないということも考えられます。
このような場合は、「ただいま院長が参りますので、少々お待ちください」と伝えます。
このとき、“参る”という謙譲語を使用することで、患者様を立てるクリニックだという姿勢が伝わるため、必ず実践しましょう。
一方、院長先生の行為に尊敬語を使用すると、“患者様ファースト”というイメージを与えづらくなるため、注意してください。
以下のように見比べると、どちらが後者の方が患者様を立てているということがわかります。
尊敬語を使用する場合 | 「院長先生がいらっしゃいますので、少しお待ちください」 |
謙譲語を使用する場合 | 「ただいま院長が参りますので、少々お待ちくださいませ」 |
症状を確認する
患者様の症状を確認する際は、問診票を参考にしますが、こちらに正しく症状を記入できる患者様は、意外と多くありません。
例えば、言葉にするのが難しい症状だったり、正直に書くのが恥ずかしい症状だったりする場合は、あやふやな内容が記載されていることもあります。
このような場合、できる限り患者様がリラックスできる環境をつくり、温かい笑顔で話すことで、患者様も症状について話しやすくなります。
共感する
患者様が辛い症状を訴えている場合は、しっかりと患者様の気持ちに寄り添い、共感しなければいけません。
具体的には、「御辛かったですね」「よく我慢されましたね」といった言葉をかけ、“気持ちを理解してくれる従業員”というイメージを持ってもらうことが大切です。
まとめ
ここまで、診察室に患者様に対応する際、話す際に意識したいポイントを解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
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