患者様にお断りをする際のクッション言葉の使い分けについて

接遇のこと

クッション言葉は、クリニックにおけるさまざまなシーンで用いられる言葉です。

場合によっては、患者様にお断りをする際に使用することもありますが、このときには複数のクッション言葉を使い分けなければいけません。

ここからは、具体的な例文とともに、どのように使い分けるのかについて解説していきたいと思います。

患者様にお断りをするシーン&適したクッション言葉

クリニックの従業員は、常に患者様ファーストの精神を持っていなければいけませんが、当然お断りをしなければいけない場面も出てきます。

具体的には、以下のような場面です。

・患者様の都合を優先できず、身勝手だとわかっていることを話す場面
・厚意を無下にして申し訳ないという気持ちを込める場面
・患者様の意に沿えず、ガッカリさせてしまうようなことを伝える場面
・立場をわきまえず、自身以外の人を差し置いて恐れ多いということを伝える場面

では、それぞれの詳細と適したクッション言葉、具体的な例文を見てみましょう。

患者様の都合を優先できず、身勝手だとわかっていることを話す場面

このような場面では、“勝手ではございますが”または“勝手ながら”というクッション言葉を用います。

使用する場合としない場合では、以下のように大きな印象の違いが生まれます。

クッション言葉を使用しない場合 ・「今回はお断りさせていただきます」

・「〇〇してください」

クッション言葉を使用する場合 ・「勝手ではございますが、今回はお断りさせていただきます」

・「勝手ながら、〇〇をお願い申し上げます」

厚意を無下にして申し訳ないという気持ちを込める場面

このような場面で用いるのは、主に以下のようなクッション言葉です。

・せっかくですが
・お気持ちはありがたいのですが
・お気遣いはありがたいのですが
・身に余るお話ですが など

これらのクッション言葉を付け足すことで、以下のように“申し訳ない”という気持ちが伝わりやすくなります。

クッション言葉を使用しない場合 ・「今回は間に合っております」

・「そのようなご提案はお断りさせていただきます」

クッション言葉を使用する場合 ・「せっかくですが、〇〇は辞退させていただきます」

・「お気持ちはありがたいのですが、今回は間に合っております」

患者様の意に沿えず、ガッカリさせてしまうようなことを伝える場面

クリニックの従業員が患者様の意に沿えない場合、そのまま事実を伝えてしまうとガッカリされたり、印象が悪くなったりしてしまいます。

そのため、以下のように“残念ながら”あるいは“残念ですが”というクッション言葉を付け足しましょう。

クッション言葉を使用しない場合 ・「この度は見送らせてください」

・「またの機会にしてください」

クッション言葉を使用する場合 ・「残念ながら、この度は見送らせていただきます」

・「残念ですが、またの機会とさせていただきます」

立場をわきまえず、自身以外の人を差し置いて恐れ多いということを伝える場面

クリニックにおいて、院長先生の代わりに患者様に対応するときなどには、“僭越ながら”というクッション言葉を使用します。

こちらを加えるだけで、以下のように患者様に与える印象はとても良くなります。

クッション言葉を使用しない場合 ・「私が対応させていただきます」

・「〇〇させていただいてもよろしいでしょうか」

クッション言葉を使用する場合 ・「院長が不在のため、僭越ながら私〇〇が対応させていただきます」

・「僭越ながら、〇〇させていただいてもよろしいでしょうか」

まとめ

同じ患者様にお断りをする場面であっても、細かい状況の違いによって、適したクッション言葉は変わってきます。

また、前述したような細かい言葉の使い分けができれば、患者満足度がアップする可能性は高くなります。

より従業員の育成に力を入れ、患者満足度をアップさせたいというクリニックは、3up Projectの活用も視野に入れてください。

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