患者様の苦情に対応するとき使用してはいけない言葉

接遇のこと

クリニックでは、患者様からお褒めの言葉をいただけることもあれば、当然苦情が出ることもあります。

このような場合には、クッション言葉を用いるなどして、患者様に寄り添った状態で対応する必要があり、不適切な言葉は避けなければいけません。

ここからは、苦情への対応時に使用してはいけない言葉について解説します。

患者様の苦情に対応するときのNGワード5選

たとえどのような内容の苦情であっても、クリニック側は患者様と話す際、以下のような言葉を使用してはいけません。

・絶対
・普通
・4D言葉
・お言葉ですが
・あり得ません

絶対

“絶対”という言葉は、伝え方を柔らかくするためのクッション言葉とは真逆のような言葉です。

使用することで、患者様にかなり強い印象を与えてしまうため、必ず避けましょう。

例えば、患者様の苦情・訴えに対し、「あり得ない」「起こり得ない」と思っていたとしても、絶対という言葉は使わず、一度受け止めた上で対応すべきです。

正しい言葉遣い、間違った言葉遣いを比較すると、以下のように大きな差があります。

間違った言葉遣い ・「絶対にそのようなことはありません」

・「絶対にそのようなことは起こり得ません」

正しい言葉遣い ・「そのようなことがあったのですね」

・「そのようなことが起こったのですね」

普通

“普通”という言葉も、患者様の苦情に対応するときには使用してはいけません。

患者様の中には、クリニックに対する質問もかねて苦情を入れるような方もいます。

具体的には、「〇〇されたのですが、これは正しい対応ですか?」といった形の苦情です。

このように、クリニックにおける普通がわからない患者様に対し、「普通そのようなことは起こらないのですが」といった言葉で返してしまうと、気分を害してしまうおそれがあります。

4D言葉

患者様の苦情に対応する際には、否定や言い訳に続くような言葉を避けなければいけません。

それが“4D言葉”です。

4D言葉は以下の4つを指し、こちらをなるべく使わずに対応することで、誠意が伝わりやすくなります。

・だって
・どうせ
・ですが
・でも

お言葉ですが

患者様の苦情に対応する際には、時折強い言葉で叱責されることもあるかと思います。

しかし、最後まで患者様の意見を聞かず、途中で話を遮るように「お言葉ですが」と反論してはいけません。

特に、お互い顔が見えない電話対応の場合、表情で謝罪や反省の気持ちを伝えることはできないため、話を遮らず、患者様が言いたいことをすべて言った後で、丁寧にクリニック側の意見を伝えましょう。

あり得ません

苦情に対応するときには、患者様の希望や考えに添えなかったことに対し、謝罪するという姿勢でいる必要があります。

そのため、初めから意見を否定してはいけません。

例えば、「あり得ません」という言葉で患者様の意見を否定してしまうと、患者様に対し、「あなたは嘘をついています」「あなたは間違っています」と伝えることになってしまいます。

このような行動は、苦情対応における基本的な姿勢と大きくかけ離れることになるため、避けるようにしましょう。

その他のNG対応

患者様から苦情や要望が、自身の知識が及ばない範囲の話であったり、判断できない内容であったりする場合、憶測で話をしてはいけません。

できないことを言ってしまうと、後々さらなる苦情につながります。

また、対面や電話にかかわらず、苦情を入れようとする患者様を待たせてしまうと、怒りを助長してしまうことにつながるため、注意してください。

まとめ

ここまで、患者様の苦情に対応する際、使用してはいけない言葉について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

3up Projectは、クリニックの従業員におけるホスピタリティ研修を中心に行っています。

そのため、患者様から頻繁に苦情が寄せられるクリニックや、口コミの悪さに悩むクリニックは、一度活用することをおすすめします。

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