クリニックの受付で勤務する従業員は、基本的に来院したすべての患者様と接することになります。
そのため、より強く接遇について意識しながら対応しなければいけません。
今回は、患者様に悪い印象を与えないために、クリニックの受付で実践したい接遇マナーについて解説します。
クリニックの受付で実践したい接遇マナー6選
受付において、以下のようなシチュエーションで患者様と接する際には、正しい接遇マナーを実践できるように心掛けましょう。
・手指消毒、検温を依頼するとき
・初診、再診について尋ねるとき
・保険証の提出を依頼するとき
・問診票の記入を依頼するとき
・記入漏れを見つけたとき
・マスクをしていない患者様を見つけたとき
手指消毒、検温を依頼するとき
現在、ほとんどのクリニックは新型コロナウイルス対策として、患者様が来院した際に手指消毒、検温を依頼しているかと思います。
このとき、「手指消毒と検温をこちらでお願いします」とだけ伝えると、患者様に少しきついイメージを与えてしまうため、挨拶やクッション言葉を交えながら、以下のような正しい伝え方に変えましょう。
間違った伝え方 | 「手指消毒と検温をこちらでお願いします」 |
正しい伝え方 | 「おはようございます。
恐れ入りますが、こちらで手指の消毒と検温をお願い致します」 |
初診、再診について尋ねるとき
クリニックの受付では、患者様に初診、再診について尋ねることも多いかと思いますが、これらはあくまで業界用語であるため、初診、再診という言葉は使用すべきではありません。
そのため、「こちらのクリニックは初めてでいらっしゃいますか?」という形で尋ねるようにしましょう。
保険証の提出を依頼するとき
患者様に保険証の提出を依頼する際は、ストレートに「保険証を出してください」と伝えず、手指消毒を依頼するときと同じようにクッション言葉を添えましょう。
また、語尾もソフトになるように心掛けることで、患者様に“優しい受付スタッフ”というイメージが伝わりやすくなります。
間違った伝え方、正しい伝え方の違いについては以下の通りです。
間違った伝え方 | 「保険証を出してください」 |
正しい伝え方 | 「恐れ入りますが、保険証をお出しいただけますか」 |
問診票の記入を依頼するとき
初診の患者様には、必ず問診票の記入を依頼することになりますが、このとき「ご記入してください」と伝えるのは間違いです。
こちらは、“お(ご)~する”という形式の謙譲語を尊敬語として使用しているため、そもそも日本語として正しくありません。
正しくは、「ご記入いただけますか」「お書きいただけますか」となります。
記入漏れを見つけたとき
患者様が記入した問診票などに記入漏れがあった場合、大きな声で「あっ、記入漏れがあります!」と伝えるのはNGです。
このような伝え方では、患者様に恥をかかせてしまうことになるため、当該箇所を指さしながら、小さな声で「記入漏れがあります」と伝えるようにしましょう。
マスクをしていない患者様を見つけたとき
コロナの影響により、クリニックでは患者様にもマスク着用を依頼しなければいけませんが、中にはマスクをしていない方も度々見られます。
このようなケースでは、「マスクの着用をお願いします」とだけ伝えず、挨拶や声掛けをした後、「大変恐れ入りますが、マスクを着用していただけますでしょうか」と伝えましょう。
うっかり忘れているだけの場合や、何かマスクをつけられない理由があることも考え、配慮しながら声をかけるのが大切です。
まとめ
ここまで、クリニックの受付で実践したい6つの接遇マナーについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
3up Projectは、接遇マナーが実践できていなかったり、モチベーションが低かったりする従業員を育成するプロジェクトです。
活用していただければ、優秀な従業員が揃うだけでなく、クリニックの経営力底上げにもつながります。